日曜日は母の日だった。
私が働く店にも、車椅子に母親を乗せ、それを押して来る娘さんの姿が多数見られた。
私より少し年上かな?と思われる女性のお客様が、肩かけカバンを2つ買われた。
全く同じもの2つである。
私は「お母さんと義母用ですか?」と笑いながら聞いた。
女性は「そうなの。全く同じものでないと、後で互いに貰ったものが違った時、義母は私の実の母親の方が高額なものを買っていると影で言われた事があるの。以来、気分が悪くならないよう全く同じもの2つを買うようにしているのよ」と言った。

女性がレジを終える寸前、夫と娘さんが入ってきた。
女性は二人に買ったものを見せ、夫と娘さんは今どこかで買ってきたらしき袋を開け「キャンドルとチョコレート、これで間違いないよね?」と確認しあった。
女性は私にありがとうと言い、私は「良い母の日を!」と笑いながら言った。
女性は面白い顔をして私を笑わせ店を後にした。

同僚と「母の日も大変やねんな…」と笑った。
同僚は両親が離婚しており、実の母親と父親の再婚相手の母親がいて、しかし再婚相手の義母とは上手く行かず今に至るが、腹違いの弟とは絆が深い。
同僚の家庭環境は、母親がクラスメイトの父親と不倫の末に再婚し、父親もその後別の人と再婚した。
母親がクラスメイトの家庭を壊したとし、同僚は12歳から16歳まで壮絶ないじめを受けた。
母親を恨んだ時期もあるが、今は仲良くしている。
そんな同僚もまた、好きではない父親の再婚相手に母の日のプレゼントを…と食事に連れて行きたい旨を伝えたが、断られたという。
父親が好きだから、最低限のオファーは出すが、断るのはアノ人の選択だと笑って話す同僚は苦労人である。

次は父の日。
庭の桜につぼみがついた。
春はやってきているはずが、今日も明日も降水確率90%の雨続きである。
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