時々、娘の通う幼稚園から手紙が来る。
そこには、もう何度と無く書かれている内容が繰り返されているわけであるが、「どうか子供の服装は汚れてもよく、動きやすく、本人が脱ぎ着しやすい服装でお願いします」とある。
それを読むと、「ああ・・先生方も大変やな」と気の毒に思うわけである。

毎週月曜、田舎の牧場に囲まれた幼稚園の園児8人は、牧場を見学する日となっている。
そもそも牧場に囲まれた立地に住んでいるから、今更ながら牛や豚、羊や馬を見ても感動はないと思うが、そういう決まりになっている。

そして水曜。
この日は体育の日である。
どんな内容をやっているのか知らんが、とにかくジャージで来いと書かれてあるので、ジャージで通わせている。

しかし子供のオシャレを欠かせない母親もいて、こんな日なのに、それはまるで「ベルサイユの薔薇」のオスカルのような装いで通わせている母親がいる。
ジジイが着るような仕立てのよいジャケットに、首にヒラヒラが巻きついているシャツを中に着せ、真っ白な乗馬用ズボンに膝までの黒ブーツを履かせている。

また、私の中で勝手に「バンコラン」(漫画、パタリロから引用)と呼んでいる子供がいるのであるが、男の子なのに長い髪、黒いジャケットを着て幼稚園に登場するバンコランも又、ちょっと気の毒である。

その手紙を受け取るたび、「ああ・・バンコランとオスカルの事か・・」と思うが、しかし間接的に言うという事は、直接言うとややこしい性格の母親なのだろうと想像する。
あんな服装で粘土あそび、貼り絵を楽しみ、時にお遊戯の時間で皆とライオンになったりするため、床に転がって遊ぶのかと思うと、さぞかし肩を動かしにくかろうと思うのである。

もうすっかり気温は下がり、朝晩は暖房が必要になってき始めた。
朝晩に外で吐く息は白く、薄手のコートが手放せなくなって来た。
これから気温が下がるのに、バンコランはどんなコートを着せられて来るのだろうか・・、探偵のようなコートを着てくるのだろうか・・それとも大様のようなガウンを身にまとうだろうかと、ちょっとワクワクしている私である。

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