おはようございます。
個性を強みに変えるプロ、個性心理學研究所認定講師の小嶋です。
「ちゃんと言ったよね?」
「え?そんな話聞いてないよ。」
仕事でも、夫婦でも、親子でも、友人関係でも。
こんなやり取りを経験したことはありませんか?
説明した側は、「ちゃんと伝えた」と思っています。
一方で、聞いた側は、「そんなふうには聞いていない」と本気で感じています。
すると、お互いに
「どうして分かってくれないんだろう。」
という気持ちになり、少しずつ信頼関係にひびが入ってしまいます。
しかし実は、このすれ違いはどちらかが悪いわけではありません。
多くの場合、その原因は「伝え方」ではなく「受け取り方」の違いにあるのです。
人は、自分の常識で相手も理解していると思ってしまう
私たちは普段、無意識のうちに
「自分が理解したように、相手も理解しているはず」と思っています。
例えば職場で、
「時間がある時でいいので、確認しておいてください。」と伝えたとします。
すると、ある人は「今日中にやらなければ。」と思います。
別の人は「今週中くらいかな。」と思います。
さらに別の人は「急ぎではないから後回しでいいんだ。」と受け取ります。
同じ言葉なのに、受け取り方はまったく違います。
そして数日後、
「まだやってないの?」
「急ぎじゃないって言いましたよね?」というすれ違いが起こります。
これは仕事だけではありません。
夫婦でも、
「早めに帰るね。」という一言。
ある人は18時を想像し、
ある人は20時を想像し、
また別の人は「夕食までには帰る」という意味で受け取るかもしれません。
言葉そのものではなく、
それぞれの頭の中で変換された意味が違うからこそ、誤解は生まれるのです。
「話し方」が悪いわけではない
コミュニケーションがうまくいかないと、
私たちはつい「もっと分かりやすく話そう。」「説明不足だったかな。」と考えます。
もちろん、それも大切です。
しかし、それだけでは解決しない場面があります。
なぜなら、人にはそれぞれ情報を受け取るフィルターがあるからです。
ある人は感情を大切に聞きます。
ある人は結論を最初に聞きたい。
ある人は理由を知って納得したい。
またある人は、自分で考える時間が欲しい。
つまり、
話し方だけを変えても、相手のフィルターを知らなければ、伝わらないことはたくさんあるのです。

個性心理學が教えてくれる「受け取り方」の違い
個性心理學では、
人それぞれ情報の受け止め方や安心するポイントが違うことが分かっています。
だから、
「この人は何度説明しても分かってくれない。」
ではなく、
「この人は私とは違う受け取り方をしているんだ。」
と考えられるようになります。
この視点を持つだけでも、
イライラや誤解は驚くほど減っていきます。
人間関係は、相手を変えようとするよりも、相手を理解しようとした瞬間から変わり始めるのです。
12タイプを知る前に、ひとつ覚えておいてほしいこと
ここまで読んで、
「じゃあ、自分や相手はどんな受け取り方をするタイプなんだろう?」
と思われたかもしれません。
ここで大切なのは、
「伝え方に正解はない」ということです。
誰にでも同じ伝え方をするのではなく、
相手の受け取り方に合わせて伝えることが、良いコミュニケーションへの第一歩になります。
個性心理學の12タイプは、性格を決めつけるためのものではありません。
相手の「取扱説明書」を知り、お互いが気持ちよくコミュニケーションを取るためのヒントです。
それではここからは、
12タイプそれぞれがどのように言葉を受け取りやすいのかを見ていきましょう。
🌙MOONグループ
🦌こじか
こじかタイプは、言葉そのものよりも**「安心できる雰囲気」**を受け取るタイプです。
たとえ内容が正しくても、強い口調や冷たい表情で伝えられると、「責められている」と感じてしまうことがあります。
例えば職場で、
「この資料、修正しておいて。」
と言われるだけでも、
「私、何か悪いことしたのかな……。」
と不安になってしまうことがあります。
一方で、
「ここだけ直したらもっと良くなるよ。一緒に見てみよう。」
と優しく伝えられると、安心して前向きに取り組めます。
こじかタイプには、
内容だけでなく、安心感も一緒に届けることが大切です。
🐆黒ひょう
黒ひょうタイプは、自分が尊重されているかどうかを敏感に感じ取ります。
そのため、一方的な指示や命令口調になると、
内容よりも
「認めてもらえていない。」
という印象が残ってしまいます。
例えば、
「これやっといて。」
だけでは納得しづらく、
「○○さんなら、この仕事をお願いしたいと思ったんです。」
と言われると、自分の存在価値を感じながら動くことができます。
黒ひょうタイプは、
何を言われたか以上に、どう扱われたかを受け取りやすいタイプなのです。
🦝たぬき
たぬきタイプは、昔からの経験や信頼関係を大切にしながら言葉を受け取ります。
そのため、急な変更や新しいルールだけを説明されても、
すぐには納得できないことがあります。
例えば、
「今日から全部やり方を変えます。」
と言われるより、
「今までの良いところは残しながら、ここだけ改善してみませんか。」
と伝えられた方が安心できます。
また、信頼している人からの言葉は素直に受け取りやすい一方で、関係性が浅い相手から急に強く言われると、心の距離を感じることもあります。
たぬきタイプには、
変化の理由と安心できる土台を一緒に伝えることが大切です。
🐑ひつじ
ひつじタイプは、自分だけの考えよりも、周囲との調和や全体の流れを意識しながら言葉を受け取ります。
そのため、
「あなたはこうしてください。」
という伝え方よりも、
「みんなもこの方法で進めていますよ。」
という伝え方の方が安心して受け入れやすくなります。
例えば新しいルールを説明するときも、
「会社としてこの方針で統一しています。」
と背景を伝えるだけで、納得感は大きく変わります。
反対に、自分だけが特別扱いされているように感じると、不安や戸惑いが強くなることもあります。
ひつじタイプには、
全体とのつながりや安心できる環境を伝えながら話すことが、誤解を減らすポイントになります。
🌍EARTHグループ
🐺狼
狼タイプは、自分なりに考えて理解したいタイプです。
そのため、一方的に結論だけを伝えられると、
「なぜそうなるのだろう?」
という疑問が先に浮かびます。
例えば、
「このやり方でお願いします。」
と言われても、
理由が分からなければ、なかなか動き出せません。
一方で、
「こうすると全体の効率が上がるから、この方法に変えました。」
と背景まで説明されると、自分の中で納得し、主体的に動けるようになります。
また、考える時間を与えられることで、自分なりの答えを導き出せるタイプでもあります。
狼タイプには、
「命令」ではなく「理由」と「考える余白」を渡すことが、伝わるコミュニケーションにつながります。
🐵猿
猿タイプは、楽しい雰囲気やテンポの良さから情報を受け取るタイプです。
長く堅苦しい説明になるほど集中力が切れ、
大切な内容でも頭に入りにくくなります。
例えば、
会議で細かな説明を30分続けるよりも、
「結論はこれ!詳しくは一緒にやりながら覚えよう!」
という伝え方の方が理解しやすくなります。
また、笑顔やユーモアのある会話から安心感を得やすく、
「やってみよう!」
という行動力にもつながります。
猿タイプには、
短く、楽しく、テンポ良く伝えることが何より大切です。
🐯虎
虎タイプは、筋道や順序を大切にして言葉を受け取ります。
途中が飛んでいたり、
説明に一貫性がないと、
内容よりも「違和感」の方が気になってしまいます。
例えば、
「とにかくやってみて。」
と言われるよりも、
「まず①、次に②、最後に③。」
という流れがある方が安心できます。
仕事でも家庭でも、
手順を整理して伝えられることで、本来の力を発揮しやすくなります。
虎タイプには、
結論だけではなく、順序立てた説明が伝わるポイントです。
🐨子守熊(コアラ)
子守熊タイプは、
「自分にどんなメリットがあるのか」
を自然と考えながら受け取るタイプです。
これは損得勘定という意味ではなく、
目的や未来が見えた方が行動しやすいという特徴があります。
例えば、
「これをやってください。」
だけでは動きにくくても、
「これができるようになると、今後の仕事がかなり楽になりますよ。」
と言われると、一気に納得できます。
ゴールが見えるほど、やる気が高まりやすいのです。
子守熊タイプには、
目的・メリット・未来像までセットで伝えることが効果的です。
☀️SUNグループ
🐆チータ
チータタイプは、スピード感を大切にするタイプです。
説明が長くなるほど、
「結局何をすればいいの?」
と感じてしまいます。
まず結論。
そしてすぐ行動。
この順番が最も理解しやすいタイプです。
例えば、
「結論から言うね。」
という一言があるだけでも、
話を受け取りやすくなります。
チータタイプには、
シンプルでテンポの良いコミュニケーションが伝わりやすいでしょう。
🦁ライオン
ライオンタイプは、責任感が強く、高い基準で物事を受け止めます。
そのため、曖昧な表現や感覚的な説明では判断しづらく、
「具体的にはどういうこと?」
と確認したくなることがあります。
例えば、
「適当にお願いします。」
と言われると困ってしまいますが、
「〇日までに、この品質でお願いします。」
と明確な基準を示されると、安心して力を発揮できます。
また、人前で細かく注意されるよりも、信頼を前提に落ち着いて伝えられる方が素直に受け止めやすい傾向があります。
ライオンタイプには、
具体性・責任・信頼をセットで伝えることが、誤解を防ぐポイントになります。
🐘ゾウ
ゾウタイプは、一つひとつの言葉をとても真剣に受け止めます。
責任感が強いからこそ、何気ない一言でも深く考え込み、
「期待に応えなければ。」
という気持ちになることがあります。
例えば、
「これくらい簡単だから。」
というつもりで言った言葉でも、
「失敗できない仕事なんだ。」
と受け取ってしまうことがあります。
反対に、
「焦らなくて大丈夫。一緒に確認しながら進めよう。」
という安心感のある言葉には、大きく力を発揮します。
ゾウタイプには、
プレッシャーより安心感を届ける伝え方が力を引き出します。
🪽ペガサス
ペガサスタイプは、自由な発想を大切にするタイプです。
細かく指示されすぎると、
内容よりも窮屈さを感じてしまいます。
例えば、
「この通りにやって。」
よりも、
「ゴールはここだから、方法は任せるよ。」
と言われた方が、自分らしいアイデアを発揮できます。
自由を認められることで能力を発揮し、
管理されすぎると力を出しにくくなるタイプです。
ペガサスタイプには、
枠を与えすぎず、信頼して任せる伝え方が最も伝わります。
実は、「聞いていない」のではなく「違う意味で聞いていた」
ここまで12タイプをご紹介してきましたが、共通して言えることがあります。
それは、多くのすれ違いは相手が話を聞いていないから起こるのではないということです。
同じ言葉を聞いていても、
安心を受け取る人。
結論を受け取る人。
理由を受け取る人。
未来を受け取る人。
自由を受け取る人。
それぞれが違う「受信機」を持っています。
だから、自分では「ちゃんと言った」と思っていても、相手には違う形で届いていることがあるのです。
職場での部下との会話、夫婦間での何気ない一言、親子での声掛け、友人との約束
──そのどれもが、この「受け取り方の違い」を知るだけで、驚くほどスムーズになる場面があります。
まとめ
人間関係は、「話す技術」だけで良くなるものではありません。
本当に大切なのは、
相手がどのように受け取る人なのかを知ろうとする姿勢です。
相手を変えようとするのではなく、
「この人には、こう伝えると届きやすいんだ。」
そんな視点を持てるようになると、
これまで何度も繰り返してきた誤解や衝突が、少しずつ減っていきます。
個性心理學は、人を分類するための学問ではありません。
違いを知り、お互いを理解し、より良い関係を築くための「コミュニケーションの地図」です。
その地図を手に入れることで、仕事も家庭も友人関係も、これまで以上に心地よいものへと変わっていくでしょう。
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次回予告
次回は、
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〜ストレスの感じ方は人それぞれ〜」
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同じ出来事でも、
すぐに落ち込んでしまう人もいれば、
まったく気にせず前に進める人もいます。
その違いは、「心の強さ」ではなく、生まれ持った個性によるストレスの受け止め方の違いかもしれません。
次回も個性心理學の視点から、自分らしく心を守り、人との関わりをもっとラクにするヒントをお伝えします。
どうぞお楽しみに。
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小嶋 款(こじま まこと)
個性心理學研究所 総本部認定講師
講師スキルアップ委員会委員長
株式会社ニーズコネクト代表取締役
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