ポロロン、と軽やかな音がする。
波の音の合間に、その音は耳を撫でた。


こちらへ いらっしゃい。
そう、あなたよ。
今、とても良いアイディアがあるの。
こちらへ いらして。


振り返れば、小さな黄色い花を付けた、
ボートのような葉を持つ木の森がある。


ねぇ、あなた。
私の声が聞こえるのでしょう?
これは偶然じゃないのよ。
あなたが、今、
ここを通ったから、聞こえるのよ。

そして、私の声が聞こえる事も、
あなたが望んできたからなのよ。

ねぇ、あなた。
聞こえているなら、こちらへ いらして。
ためらっていたら、もったいないわ。

だって明日もあなたに
私の声が聞こえるか、
わからないもの。