ちょっと遅めの昼食のあと、
午後からは山本竜隆先生の講演がありました。
今回のお話で一番印象に残ったのは、
「リトリート」の捉え方。
リトリートというと、
日常から離れてゆっくりする。
自然の中で心と身体を休める。
自分を見つめ直す。
そんなイメージがあります。
でも英語の retreat には、
「避難所」「隠れ家」という意味もあるそうです。
つまり、
平時には
休息し、癒され、回復する場所。
有事には
避難し、生き延びるための場所。
この両方の役割を持つ場所。
山本先生はこれを 「フェーズフリーなリトリート」 と表現されていました。
これを聞いて、
私は「健康も同じだな」と思いました。
病気になってから慌てて考えるのではなく、
元気な時から自分の身体や暮らしを整えておく。
何かあった時に頼れる人がいる。
帰れる場所がある。
自分でできることを持っている。
それも健康の一部なのかもしれません。
講演の中では、
「下医は病を治し、中医は人を治し、上医は国・社会を治す」
というお話もありました。
目の前の病気を治療することはもちろん大切。
でも、その人が元の環境に戻った時、
そこに強いストレスや孤立があれば、
また心や身体が悲鳴を上げるかもしれない。
だから、
なぜ病気になったのか。
何が治ろうとする力を妨げているのか。
その人が生きている環境はどうなのか。
そこまで考えていく。
それも医療なのではないか、
というお話でした。
リトリートは、
ただ「疲れた人が休みに行く場所」ではなく、
いざという時にも
「ここなら生きていける」
そう思える場所。
これからの医療は、
病院の中だけではなく、
こうした「人が生きる場所」にも
広がっていくのかもしれない。
そんなことを感じた午後でした。
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