ネフローゼ そして出会い
昨日のブログ「七夕の願い」
いつもの自分の色と、あまりにも違うので 更新してからちょっと考えてしまいましたが、
皆さんからのコメントが 本当に嬉しく胸に染みました。
おひとりおひとりに返信を。とも思ったのですが、逆に軽くなってしまいそうだったので、今回は この場をかりておれいを言わせてください。
本当にありがとう。
自分でいうのも恥ずかしいのですが、みなさんのコメント読みながら、
なんだかいっぱい泣けちゃったとっティーです。
今日から三日間は、以前エキサイトで出した 息子の闘病と成長シリーズ。
エキサイト時代からの方。あっ、あれね。なんて言わず、また読んでちょうだい。
初公開のスケッチ日記も掲載してますので・・・・。
おかげさまで 主婦ランキングが37位。
エキサイトからの応援団?の方々、最後のぽちっとよろしく頼みます。![]()
今現在、小学校2年生の長男は ネフローゼ症候群という腎臓の病気を持っている。
今から6年前。2月生まれの息子に体の変異が現れ始めたのは、7月の初め頃。これから夏本番。
そんな季節だった。
1歳をすぎ、上手に歩けるようになった。
お友達とも元気に遊べるようになった。
そんな元気なはずの息子の動きが鈍い。
なんだかぼーっとしている。

そして母親の私も気になってはいたが、
毎日のように一緒に過ごしたママ友に
「ぴーくん、おなかぱんぱんじゃない??」
日に日に、おなかが大きく、そして固くなっていく。
そして、その時々で猛烈に目が腫れる。
気になりつつも、
きっと、ゆうべの夜泣きのせい。
かなり激しくって、夜中に車に乗せて寝かせたくらい泣いたせいだ。
と、自分に言い聞かせていた。
しばらく様子をみれば落ち着くだろう・・・。
が、落ち着くどころか、ごろんとしている時間が日に日に長くなっていく。
おかしい。おかしい。おかしい。
ようやく病院に連れて行ったのは、お盆休み。
どこの町医者も休業で、近くの総合病院でネフローゼ症候群と診断された。
腎臓の機能異常で体に大切な蛋白が尿として放出されてしまう難病指定を受けている病気である。
なんでもっと早く病院へ連れて行かなかったんだ・・・・。どれだけ後悔し、どれだけ自分を責めたかしれない。
腎臓の専門医もいない、この総合病院にかかってしまったばかりに、病状はどんどん悪化し
動きが鈍いとはいえ、自分で歩いて病院に来た息子が、1ヶ月後は自力で立ち上がることもできなくなってしまった。
病室のすみにおかれた青いくまのサンダルも履くことができず、ずっと点滴をしたままぐったりと横になる息子。その状態で、専門医がいる こども病院へ転院した。
24時間付き添いが要求された病院から、看護体制が整った病院へ。
一ヶ月間、ほとんど病室から出ることができなかった私もようやく解放された。
が、母子分離がこんな形で始まるなんて・・・。
かなりせつなかった。
そしてさらにせつないのが、団地暮らし。
子どもがたくさんいる団地。
お昼でも夕方でも、こどもの元気な声が聞こえてくる。
今でも覚えている。キュッキュッとなる小さな子どものサンダルの音。
うちの息子は病室で歩くことも、立つこともできないんだっ!!
と、ベランダの窓をしめた。

買い物がてら、元気にママの元に走っていく子どもをみるのも
きつかった。
こんな日に戻れるのかな・・・・。
時が経ち
あの一ヶ月間はなんだったの??
そう思ってしまうほど、息子はみるみる元気になっていった。
周囲のみえない独房のような以前の病院の個室暮らしから、ようすが見渡せる個室へ。
そして同じような感染症予防が必要なお兄さん、お姉さん達との相部屋に。
点滴もすっかりはずれ、元気に廊下を走れるようになった。
一ヶ月後にようやく退院。
が、本当の闘いはこの時からだった。
蛋白尿が出ないよう薬を上手にコントロールするのは、お医者さんの役目。
そして何より重要なのは、普段の生活の中で親が再発させないように注意すること。
退院する前に主治医と、これからの生活についての面接があった。
朝起きてから、夜寝るまでずっと一緒の私は、再発させてはいけないと、ありとあらゆる場面をイメージに
これはしていいのか?いけないのか?細かいところまで質問した。
もう一人の女性主治医と話をしていれば、ここまで苦しくはならなかったろう。

A医師は、私の細かな質問に、
1%でも再発をする可能性があることには
すべて NOサイン。
例えば買い物。
人混みの中で風邪をもらうと再発の危険がある。
息子連れのスーパーでの買い物は、朝一番にするように。
これから冬になる。子ども達が風邪をひきやすい時期。
完全に相手が元気ならいいが、なるべくよその子どもと一緒に遊ばせない。
とくに部屋の中は要注意。
誕生会とかクリスマス会とかも、なるべく避けた方がいい。
公園で遊ぶのもいいが、あまり疲れさせないこと。
疲れは再発につながる可能性がある。
あれもダメ!これもダメ!ダメ、ダメ、ダメ、ダメ。
確かに1,2歳の子どもは、一番抵抗力がなく、命の危険すらある大きな病気につながりやすい。
外に外に世界を求めずとも、十分生活していける年齢なのかもしれない。
だから、なおさら、A医師は慎重に過ごすよう求めたのであろう。
再発をさせてはいけない!再発をさせてはいけない!
もし再発をさせてしまったら、息子がまたつらい思いをする。
そして、もし再発をさせてしまったら、家族から私が責められる。
これをしたら再発か?あれをしたら再発か?
入院中、小さな子ども達がいるのに千羽鶴を折って私達を支えてくれた近所のママ友達は、
我々母子が孤立しないようシフトなるものをくんでくれた。
家族全員が風邪をひいていないことを確認した上で、今日はIさんち。明日はSさん、次はKさん宅へ。
近所のママ友以外でも、よくメールをくれては遊びにくれば?と声をかけてくれたママがたくさんいた。
公園で砂遊びをさせるのも、マスク。
今でこそ市民権を得ているが、当時はある種好奇の目でみられた。
そして買い物は朝一番。
随分と時が経ってから聞いたが、私と同じく主治医がA医師の患者仲間Cさんは、大根一本買うのも、ネフローゼの娘さんを近所の人や家族に預け、走ってしていたという。
ネフローゼという病気は、激しい運動が再発につながる。と長いこと言われてきた。
病院によっては、歩く歩数まで制限されている。
(これは、今でもそう。
もし転院の際、もうひとつの病院を選んでいたら、我が息子は今なお 入院、院内学級である。)

公園で野球やサッカーをする少年をみては、
息子は こうやって体を動かすことはできないんだ。
2歳前の息子の手を握りながら、
悲しい気持ちが私を度々襲った。
24時間生活を共にしていかなければいけない母親にとって、ありとあらゆるものが再発の地雷であり
それでも地雷をふまないようにふまないように、生きていかなくてはいけない。
プレッシャーで心が悲鳴をあげていた。
仲間がほしい。仲間がほしい。
あれもダメ、これもダメ。この過酷な状況を どう生きていけばいいのか?
道しるべがほしい・・・。
ネットで情報を求めて、求めていきついたのが
『東京腎炎 ネフローゼ児を守る会』
真冬の一月。遠いので、かなり気がすすまなかったのだが、幹事の方のごり押しで
新年会に参加した。
お酒を交えながらの患者の家族の集い。
自分と同じくらいのネフローゼ歴の浅い母親から、病も落ち着き 子どもから手が離れた先輩母親まで。
初めてあったはずなのに、同じ病を経験しているもの同士。

すべてわかってくれる。
すべてわかってくれる。
初めて初めて同じ思いの仲間と出会い、初めて初めて一人じゃないんだ。
この人たちのように、強く大きくなりたい。そう思った。
20人近い方が一人一人、自分の子どもの発症から今に至る経緯を話す。
私が驚いたのが、
中学に入り、バレーボールを始めた。とか バスケに夢中で親の方がハラハラしている。との話をきいたことだ。
えっ、運動制限があるんじゃないの??
そんなことさせちゃって大丈夫なの??
私がイメージしていたネフローゼ児の成長と全く違う彼らの話。
ネフローゼでも、重度軽度いろいろあって一色単にモノをいうことは、とても危険だが、
この会に参加している親は口々に言った。
幼児期、小学校の低学年時は再発が心配だが、
親が神経質になりすぎることが一番よくない。
親があれもダメ、これもダメということが結局は再発につながる。
またネフローゼは、子ども時代で症状が落ち着く人がほとんど。
病は落ち着いても、小さな頃から あれもダメ。これもダメと言われ続けているので
自分はダメなんだ。病気だからみんなと違うんだ。と何をしても、そういう思考につながり、社会性のない大人になってしまうことが実は この病気の最大の問題だという。
この時、私は強く思った。
『体の病気にはなっても、心の病気にはさせない!』
そして、さらに私にパワーを与えたのは、会にきていた幹事さんの息子さん。

幼稚園時代に発症し この時、小学校4年生の彼。
なんとなんと、空手の全日本ジュニアの代表選手。
この年行われた 愛知の花博のセレモニーで
皇太子を前に空手の演舞もしたネフローゼの少年。
えっ!ネフローゼの少年が日本の代表???
とにかくとにかくぶっとんだ。
光をみた!
彼から光をみたのだ!!

「あっ、あっ、握手!握手してください!!!」
驚く空手少年を前に興奮した私は、彼の手をつかみ離さなかった。
「あなたは!あなたは!
私の希望の光です!!!」
この出会いが、息子と夫の現在の空手につながるのである。
長々長々と読んでくださりありがとうございます。
この話が次回へとつながりますので、お楽しみに。
そしてネフローゼのお子さんをお持ちの方、一緒に頑張りましょうね。
決して一人ではありませんよ。よかったらコメント下さいね。
ぽちぽち二押し。めざせ30位!よろしくお願いします。
