住所を尋ねると、大和大路四条下ル大和町8とある。

近くには楽器屋があって、表看板のように三味線がかかっている。

裏通りには息をひそめるように「お茶屋」が並ぶ。

 

ひと昔前、ここにはお座敷に上がる前の芸子さんたちが、現実の最後を味わうように珈琲を飲みに来た。

そして生きるためにメイクして、「非現実」の世界に上がっていった。

 

その名残りだろうか。

私に珈琲を運んできてくれたお姉さんは、すでに還暦を遥かに越えておられるように見受けられたが

その「衣装」は白いドレスのようなエプロン、とても美しくファンタスティック。

それを舞台衣装のように軽々と着こなされている。

 

そう言えば、マジックの世界に映るステンドグラスも、この店の商品だ。

オーナーママのオリジナル作品と聞いているが、芸子さんも舞子さんもしばし、これを見つめ

その世界観に映し出されるおとぎの国に、迷い込んだだろうか?