【ウクライナは独裁者国家になるのだろうか】
「憎み合っても、けんか腰になってもいいが、大統領選の対立候補を裁判にかけ投獄するというのは、大いに当惑させられる」
ロシアのメドベージェフ元大統領(現首相)がこう言って、ウクライナのヤヌコビッチ政権を批判しました。
下の画像はティモシェンコ元首相。この美貌でなんと私と同じ年だとは驚きでした。
ウクライナはご存じチェルノブイリ原発がある国です。
この人は2004年に「オレンジ革命」と言って当時の大統領の不正を指摘して民衆の抗議運動を主導して政権を転覆させた立役者で、2005年2月~9月と2007年12月から2010年3月までウクライナの首相をやっていました。
余談ながら、彼女は御覧のとおり、金髪の長い髪の毛を編み込んで頭にぐるっと巻いたスタイルがトレードマークになっている女性ですが、本当は栗色の髪の毛なのです。
2010年に現政権のヤヌコヴィチ大統領と大統領選を行って決戦投票になりましたが、僅差で敗北しました。
彼女はずっと親欧米(EU)路線派なのに対してヤヌコヴィッチ大統領は親ロシア派なのだそうです。
大統領になったヤヌコヴィッチはティモシェンコが選挙の不正を主張して首相を辞めようとしないために、過去の不正を暴きだしてとうとう2011年の暮れに禁固7年の有罪と損害賠償の支払い及び3年間の公職停止に持ち込んでティモシェンコを投獄してしまいました。
その罪状はロシアから不当に高い価格で天然ガスを買い取る取引(ロシアのエネルギー大手ガスプロムとの取引で150億円の損害を与えたというもの)をした職権乱用罪ということなのですが、ドイツのヨアヒム・ガウク大統領もメルケル首相もロシアのメドベージェフ元大統領(現首相)やアメリカの抗議を読んでいると、どうもヤヌコヴィチ大統領の方に問題があるような気がします。
ティモシェンコはヤヌコヴィチ大統領の事を「ウクライナを1937年のスターリン粛清の絶頂期に戻そうとしている」と批判しています。
今のウクライナは昔のソ連のように独裁政治化しようとしているのでしょうか。
イギリスのロックミュージシャンと結婚していた娘のエブゲニヤさんはウクライナに帰国して母のティモシェンコを助けていますが、彼女も常に当局に見張られているのだそうです。
彼女も栗毛だったのにいつのまにか金髪に染めていますね。母とよく似ていて間違えそうです。
(やつれたように見えるティモシェンコ元首相)
投獄されたティモシェンコ元首相は、上下の写真の通りげっそりと痩せて腹には僕打の痣が残っているのだとか。
「4月20日になって同じ監房にいた受刑者がいなくなり、屈強な男3人が入ってきた。そしてティモシェンコはシーツをかぶせられベッドから引きずり降ろされて、腹部を強く殴打されるなどの暴力を受けた。その後外に引きずり出され、あまりの苦痛に涙があふれ助けを呼んだものの誰も現れず、意識を失い、気が付いた時には病院にいた」
と主張しています。
彼女は翌21日からハンストを開始しました。
「欧州の中央にあるウクライナという国で起きていることについて、世界の民主国家に注目してもらいたかった。ウクライナの大統領は今、人権を無視し暴力に満ちた強制収容所を建てようとしている。ヤヌコビッチ政権を倒すために全力を尽くさなければならない」
と述べてヤヌコビッチ政権への国際的な調査の実施を訴えています。
(僕打の痕だそうですが、腹部に痣が出来ています)
娘のエブゲニアさんは、母のユーリア・ティモシェンコ元首相がヤヌコヴィッチ大統領の管理下にあって高セキュリティー刑務所に収容されており、エブゲニアさんまでが監視されていることに対して5月16日、欧州人権裁判所に母親のプライバシーの侵害を訴えると発表しました。
(Yesterday Eugenia Tymoshenko announced that she plans to appeal to the European Court of Human Rights over the violation of her mother’s right to privacy.)
こういう時は、日本のような遠い国から見ればどちらが正しいのかはっきりとわかりません。
しかし、ウクライナの近隣諸国はヤヌコヴィチ大統領を批判しているところを見れば、大統領側の独裁政治が進行しつつあるのでしょうか。
ティモシェンコ元首相も潔癖とはいえません。違法のDVDを売りさばいて得た金を軍資金にして政界に進出したとか、そして天然ガスの卸業で巨万の富を気づき「ガスの女王」と言われている。
不思議なことに、以前天然ガスの事業を行っている時にロシアから指名手配となっていたにもかかわらずロシアのメドヴェージェフ大統領時代はなにも言われていないみたいです。
2009年の首相時代は温室効果ガスの排出取引で日本などから得た環境対策費を国内の年金の支払いに使ったということもありました。
ただ、私のイメージですが、ペレストロイカ以降のロシアやウクライナなどを見ていると、国民や政治に対してマフィア化が物凄く進んでいる気がします。
昔、少しだけ舞鶴でロシアに中古車を売りさばいていた頃に出会ったロシアンマフィア(といってもほとんどがその関係者だったし危害はありませんよ、ロシアでは車の販売はマフィア関係じゃないとすぐに盗まれたりして商売ができないんだ)の感覚から想像しているにすぎませんが、きっと当たらずとも遠からずだと思います。
その時に感じたのは、ロシアは自己中心的で少々違法であっても力で周りを抑えてゆくようなやり方でないとのし上がれないし、マフィアとの共存を考えなきゃまともな事業すらできないほど社会にマフィア化が浸透しているということです。
日本から見れば違法レンタルビデオ屋も違法を騒がれるでしょうが、ウクライナの国柄では大したことはないのでしょうね。
逮捕されたのは、ガス契約の職権乱用罪ですが事業としてやっているものが儲かっても不思議ではなくて、大方の見方はヤヌコヴィッチ大統領の政治的な弾圧ではないかと言われています。
今後どうなるのでしょうね。独裁政権にだけはなってほしくないですね。
旧ソ連の武器の闇取引などが横行したり、核だってまだ持っているでしょうから。ウクライナは非核保有国なのですが、核をロシアに引き渡すときに250発もの核弾頭が行方不明になっているのです。
大方はイランに流れたとのうわさですが、ほんとうに旧ソ連の国は表と裏がわかりませんね。
近代麻雀で連載中の「無駄づも無き改革」の一シーンで、ティモシェンコ元首相も登場




