私「病気だなんて分からないよ?」
友「嘘だー。長袖以外もう着られないもん。」
私「気にすることないよ。人って意外に見てないから。」
そう言いながら、私は彼女がどんどん痩せていっていることに気づいていました。
ですが、抗がん剤治療は思ったほど辛くないと聞いて、少し安心してその日は帰りました。
それからしばらくして、彼女から「会いたい」と何度か連絡がありました。
予定を立てても、体調が悪化して会えない日もありました。
病気になる前はドタキャンどころか、リスケもしない子だったので…本当に辛かったんだろうな![]()
でも私が気を使うと、少しだけ悲しそうな顔をするので、なるべく普段通りに振る舞っていました。
内心、「大丈夫?」と何度も聞きたくなるくらい、辛そうな日もありましたよ。
友「ごめんね、うちまで来てもらって。」
私「すぐだもん、大丈夫。いつでも呼んで。」
友「ごめん、ちょっとソファーに横になりながら話してもいい?」
私「もちろん。必要なものあれば言って?運ぶし、家になければ買ってくるから。」
友「ありがとう、ちょっと痛くて。もうさ…いつ死んでも驚かない体だよね。それはそれでポックリでいいんだけどね。はぁ…抗がん剤効かないんだよ。抗がん剤治療はそんな辛くないんだけど、どんどん悪化していくのが辛い。あと、痛みもね。」
私「痛み止め効かないの?」
友「効かない。骨は痛いの。抗がん剤治療の薬変えるから、少しは良くなってくれたらいいんだけど…でも、ここまでくると、あんまり希望は見えないよね。丸山ワクチン試したいけど、お金かかるしなぁ…」
私「そのワクチンは抗がん剤と併用できるの?」
友「できるみたい。」
私「もしお金の心配で悩んでるなら…私、力にならせてもらうよ?」
彼女は少し驚いた顔をして、すぐに首を横に振りました。
友「ななこ…ありがとう、でもななこに頼むなら親に頼むから大丈夫だよ。本当、ありがとう。ダメ元で試してもいいかなって思ってるだけなんだけどね。独り身だし、いつ死んでもいいけどさ。」
この頃の彼女はよく「いつ死んでもいい」と口にしていました。
でも、新しい治療について調べたり、
辛い治療を受け続ける姿を見ていると、
本当は、治したいんだと思いました。
当たり前ですよね。
生きたいに決まっています。
きっと彼女は、周りを心配させないために、
「死ぬのは怖くない」なんて言っていただけなんだと思います。
そう考えると、切ないです。
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