先日、整形外科で痛み止めが処方された患者さんがいらっしゃいました。
痛みが強く、高用量の抗炎症薬だったため、胃への負担を軽減する目的で胃薬(プロトンポンプ阻害薬)が併せて処方されていました。
薬歴を確認したところ、この患者さんは普段、内科でも治療を受けており、すでに同じ種類の胃薬が継続処方されていたのです。
すぐに調剤室の薬剤師に伝え、医師に連絡。結果として、整形外科からの胃薬は削除となり、重複投与を防ぐことができました。
一見、チーム医療としてうまく機能したようにも見えますが——
本来なら調剤時や監査時点で気づくべきチェックポイントでした。
もしも薬歴の確認がされていなかったら。もしも監査した薬剤師が流れ作業でそのまま患者さんにお渡ししていたら。
この重複投与は、何の疑いもなく実行されていたかもしれません。そうなれば、健康被害にあうのは患者さんであり、薬剤師の存在意義がないですよね。
こうした事例は、実は特別なことではありません。
アナログな監査体制に依存している限り、どの薬局でも起こりうるリスクなのです。
薬剤師の目視だけに頼るチェック体制には、どうしても限界があります。ヒューマンエラーをゼロにすることはできません。
だからこそ、今のAI技術を活用すれば、重複投与の検出や処方のリスク判定は、もっと正確かつスピーディーに行えるはずです。
・重複投与チェックの自動化
・診療科をまたぐ薬歴統合の共有化
・処方内容のリスクアラート通知
こうした仕組みが整えば、薬剤師の本来の職能である「服薬指導」「治療のサポート」に、もっと力を注げるはずです。
もちろん、薬剤師自身の能力向上も欠かせません。
薬理の知識はもちろん、臨床判断力や多職種との連携力を高める努力を、日々重ねていくことが求められています。
薬剤師の経験とAIの力——
この両輪を活かす体制が、これからの薬局には不可欠だと、改めて実感した一件でした。
しかし、薬局業界でのAI導入、AI化は遅れていると感じます。AI導入、AI化が進めば、人員削除に繋がるからでしょうか?
いつまでも、対物業務に費やし、その上、過誤も起きる、現在のシステムは見直すべきと思います。