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【お便り・ご相談】やりたいことが分からない

今回のお便りをくださったYさんは、

「本や動画では『やりたいことを見つけよう』と言われます。

でも私にはそれが分かりません。

好きなことはありますが、人生をかけたいほどではありません。私は何を目指せば良いのでしょうか」

というご相談を送ってくださいました。

世の中には、「やりたいことを見つけよう」という言葉があふれています。

使命。天職。人生の目的。好きなことで生きる。

そうした言葉に触れるたびに、

「自分にはそこまで情熱を注げるものがない」と感じて不安になる方も少なくありません。

けれど私は、「やりたいことが分からない」という状態を、必ずしも悪いことだとは思っていません。

 

やりたいことが分からない時期

やりたいことが分からない時期には、いくつかのパターンがあります。

 

まだ何者にもなっていないからこそ、
いろいろな可能性の前に立っている時期
なのかもしれません。

あるいは、以前は目標を持って進んでいたけれど、それを達成したり手放したりして、気がつけば次の目的地が見えなくなっていることもあります。


人は何かを目指すと、その方向へ進み始めます。
それは素晴らしいことです。

けれど同時に、それ以外の可能性を閉じることでもあります。


まだ進む方向が決まっていない人は、
不安を抱えながらも、実はたくさんの可能性の前に立っているとも言えるのです。

 

 

 気づいたらこうなっていた

私はこれまで多くの方の人生のお話を聞いてきました。

その中で感じるのは、本当に自分らしい道を見つけた人が、最初から明確な夢を持っていたとは限らないということです。

むしろ、
「気づいたらこうなっていた」
という方もたくさんいました。

以前、ノーブルサイエンスのセッションを受けてくださった方のことを思い出します。

初めてお会いした時、その方にはノーブルサイエンスのチャートから感じられる本来の資質と、実際に見えているその時点でのお姿との間に大きなギャップを感じました。

 

そもそものデータが間違っていたのかもと疑ってしまうほどでしたが、お話しを聞いているうちに「なるほど、だからか」というところがわかってきました。


子どもの頃の環境や、その後の経験、
さまざまな思い込みや心理的な刷り込みによって、
本来の性質を閉じ込めてしまうことは珍しくありません。

 


ところが一年半ほど経って再びお会いした時、
その方は見違えるほど生き生きとしていたんです。

お話を伺うと、きっかけは友人からの何気ない仕事のお手伝いの依頼だったそうです。
きっかけも内容も、ご本人にとってはまったく想定していなかったことでした。

最初は、
「自分にできるだろうか」
という不安もあったそうです。

けれどどこかで、「面白そう」
という感覚もあって。

その感覚に従ってみた結果、「本当はこんなことをしたかったんだ」と思えるような生き方に繋がっていったそうです。

それまでは、

「何がやりたいのか分からないし、何ができるのかもわからない」(だからセッションをお願いした)
そう話していた方でした。

人生は本当に分からないものですね。

そして、人とのご縁の不思議さも感じます。
もしその友人からの声かけがなかったら、

その道には出会わなかったかもしれません。

一人で考えているだけでは見つからないこともあるんです。

 

探しているものが大きすぎるのかもしれない

今回のお便りを読んでいて思ったのは、相談者さんは「やりたいこと」を探しているようでいて、本当に探しているのは「人生をかける価値のあるもの」なのかもしれない、ということでした。

だから見つからないのです。

人生をかけるほどの何かを探そうとすると、

基準が大きくなりすぎます。

すると目の前にある小さな興味や好奇心が、

どれも物足りなく見えてしまいます。

でも人生は案外、小さなものから始まります。

そして、人生をかけるほどのものって

つきつめると

物事ではなくて、《状態》じゃないかな?

なんて思ったり。


誰かと話している時間が好き。
本を読んでいる時間が好き。
自然の中を歩くのが好き。
新しいことを知るのが好き。
誰かの役に立てた時が嬉しい。
最初はその程度のものだったりするのです。

それが少しずつ広がり

誰かとの出会いや経験を通して形になっていく。

好きなことを見つけたから道が見えるのではなく、歩いているうちに道が見えてくることもあります。

 

どんな状態でいたいのか。

地図は後から見えてくる

だから今は、
「何を目指せばいいのだろう」
と考えすぎなくても大丈夫です。

その代わりに、
「どんな時間が自分を少し元気にしてくれるだろう」
という問いを持ってみるといいかもしれません。

あるいは、
「自分にはどんな可能性が残されているだろう」
でもいいと思います。

好奇心の赴くままに何かを試してみるのもいいでしょう。

もしかしたら今は、

自分でも気づかないうちにたくさんの鎧を身につけていて、

それを少しずつ脱いでいく時期なのかもしれません。

人生の道しるべは、

壮大な使命や運命として現れるとは限りません。

何気なく心が向いた方向や、理由は分からないけれど繰り返し惹かれるものの中に隠れていることもあります。

未来は最初から完成した地図として渡されるものではなく、歩いた足跡を振り返った時に初めて見えてくるものなのかもしれません。

そのきっかけや、自分自身の整理整頓のお手伝いとして、私のセッションが少しでもお役に立てていたら嬉しく思います。

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