その日は雨でした。
着いたとき煙突から煙が出ていました。金曜日だったからです。
多くのセンターでは期限が来てしまった収容犬の処分は金曜日に行われます。
外の犬舎にいる犬たちが吠えていました。
彼らがどういった立場なのか聞くのを忘れてしまいました。
情けないことにたくさん聞きたいことがありながら、その実あまり冷静な質問ができていなかったように思います。
車は犬が収容されている建物の中に誘導され、シャッターが閉まりました。
今回、たくさんの収容犬の中から選べるのはたった2頭です。
選ばれなかった子は次に処分されてしまうかもしれません。引出す側には大層なプレッシャーです。
案内してくださった部屋は幾つかに区切られそれぞれ複数頭の中型以上の犬ばかりいました。
猟犬、雑種、純血種様々です。約40頭ほどとおっしゃてましたでしょうか。
檻の中から柵越しに出して出してと訴えてくる子たち。
あきらめたように奥の方で丸くなっている子たち。
ただただ見つめてくる子たち。
後ろを振り返ると個室がいくつか並びそれが2列になっています。
どこもすでに満室状態でした。
職員さんは一頭でも多く助けたいのです。
少しでもこちらが興味を持てば1頭づつ説明してくれました。
ワクチンは早急に接種され、避妊去勢手術が済んでいる仔もいます。
吠えようとする子にはチャンスを与えるようになだめる姿も目にしました。
誰も処分したいわけではありません。
だけど次から次へと収容される犬は尽きないのです。
殺処分ワースト1の実態は遺棄放棄がワースト1なのだと感じました。
野犬や野良犬として保護された仔が多い所。
収容所から車に移動するときも逃げ出さないように厳重です。
2重の首輪とリード・クレート・迷子札を装着後、車の中のクレートに移動してドアを閉め、はじめてシャッターが上がりました。
そうして2頭の犬を連れて帰りました。
私たちが帰るとき一台の車から女の人が1頭の犬をつれて事務所へ入って行きました。
センターへ続く道すがら猟銃取扱いのスクールの看板を見ました。きれいな猟犬が数頭収容されていたのを思い出しました。
どうかみんな無事でありますように。
今回、お忙しい中ご対応いただきました職員の皆様には心よりお礼申し上げます。
