素晴らしい舞台に出会いました
「小さな神たちの祭り」
15年前に起きた東日本大震災で被災した家族を描いた作品です
深く感動しました
大学入学間近の主人公が
東京に行っている間に津波で家族を失ってしまう
そこからの15年を描いた物語
就職しても、恋人ができても
「自分だけ幸せになってはいけない」と
生きることにブレーキをかけ続ける彼が
津波で亡くなった家族たちにある日、出会うのです
見ていて、この物語こそ、このお芝居こそ東北の人たちに観ていただきたいと強く感じました
いわゆる震災関連作品は東北での上映や上演に慎重にならなければいけないと言うケースがありましたが
この作品は全く違う
亡くなった人たちは
「あの世の地元」で幸せに暮らしているんです
という強烈なメッセージに、思わず涙してしまうんです
なぜならば、私も長い年月、前に向くことができないご遺族を取材を通じて知っているから
そして、だからこそ、生きている、生き残った人たちは、前を向いて歩んでいこうと言う
犠牲者と生存者、両面からの強いメッセージを受け取ることができるのです
主人公の八乙女光さんの
傷ついた若者の芝居がリアルに迫ってきました
そして、空気が読めない親友の福田悠太さんの存在に、だからこそ、目頭が熱くなりました
少々強気な彼女を演じた
堺小春さん(マチャアキのお嬢さん)

とてもよくできた主人公の弟
無邪気な高校生を演じた藤井直樹さん

お二人のまっすぐなお芝居にも強く感じるものがありました
その他、すべてのキャストの皆さんの明るく、温かなお芝居に心を動かされました
震災が起きる前の家族の団欒風景が実に良いのです
「普通」がいかに大切かと言うことを強烈に感じさせられました
演出の鈴木裕美さんの狙いの一つだと思いました
詳しい事は書きませんが、エピローグがまた良かった
そして、カーテンコールがさらに良かった
多くの人が亡くなって
確かに辛い現実ではありますが
明るく前向きでうれしい気持ちになれる
物語と地続きのカーテンコール
ああいった形のカーテンコール、私はほとんど見たことがない
演出の鈴木さん、さすがです
東日本大震災を描く際
地震の恐怖や津波の恐ろしさを表現する作品は数多くあります
それはそれで極めて重要なこと
しかし、この作品は、そういった表現を一切省いていて、怖いシーンはありません
東京にいたため津波を体験せずに生き残った東北育ちの主人公の心に焦点を当てているからです
だから、東北の方も安心して観られると思います
親しい人との別れにつらい思いをされた方にも観ていただけると良いのではないかなと強く感じました
東京公演は今日から
東北の公演は
さらに各地で
もちろん、震災でなくても親しい人を亡くしたすべての方に
共感と共にやさしく寄り添ってくれる作品です
画像は、小さな神たちの祭りホームページより







