8時間半も経っとった | あき&みっちゃんの好きなことを好きなように好きなだけ

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 エノア亜紀です。
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 2012年子宮体癌手術の振り返り記事です。
 記事の内容は過去の事になります。


 手術当日の
「私はどうだったか」
 ということを書いてみたいと思います。

 8時半前、病棟の看護師さんに呼ばれ、みっちゃん、父、伯母とともに専用のエレベーターで手術室のある階に向かいました。
 勿論全員徒歩です。

 エレベーターを降り、手術室、正確には手術室が集まったフロアの一角のドアを全員でくぐります。
 そこで、家族とはお別れ。

「頑張っておいでや」
 と見送ってくれるみっちゃんや父、伯母に軽くうなずいて2枚目のドアをくぐります。

 

 そこでは手術室の看護師さんが待っていました。
 名前と手に巻いたバーコードで患者の確認をします。
 すると病棟看護師さんともお別れ。
 手術室の看護師さんについて自分が手術を受ける手術室へと向かいます。


 フロアの一角に手術室が集められていて、2枚目のドアの向こうにはいくつかの手術室がありました。
「一番奥なんですよ」
 と言われ、看護師さんについてトテトテと歩いていきます。
「こちらです」
 ドアを開けると、まさに手術室。

 緑のちょっと高めの手術台にあの独特のライト。

 ここに至るまで
「いっぱい手術室あるな~。一番奥なんや~」
 また緊張感のない感想と共に歩いていた私もさすがに
「いよいよか・・・
 そう思わずにはいられません。

「ちょっと高いので台を使って気を付けて上がってくださいね」
 看護師さんに促され、よっこいしょっと手術台に乗って仰向けになります。
 ほどなくして手術スタッフがわらわらとやってきました。

「じゃあ、まず、背中に管を入れるのでむこう向いてください」
 術後の痛みを緩和するための麻酔を背中に針を刺してチューブで通します。
 そのため横を向きます。

 麻酔科の先生は私の背中を、背骨を探してグイグイ押します。
 針とチューブを通す箇所を探るために。
「どう? しびれたりしてない?」
「はい」

 脊椎のそばを通すので、稀に足にしびれが出たりすることがあるそうです。
 なので、確認しながら進めます。
 何とか無事背中に麻酔のチューブが入って今度は意識を低下させるための全身麻酔です。
「大丈夫ですか?」 
 執刀してくださる先生の一人、女性の先生の声がしました。
 しかし、術着に着替えておられるし、私もメガネをはずしちゃったらどこにいるのかわかりません。

「はい、ゆっくり深呼吸して・・・」

 ・・・。

 麻酔科の先生の声の後、私は意識がなくなりました。
 で、気が付いた時には
 8時間半も経っとった
 訳です。
(手術時間の予定は3~4時間でした)


 意識が戻ったのはナースステーションの隣の処置室。
 術後の患者さんが一晩過ごすところです。

「血圧も、脈拍も安定しとるわ」  
 そらそやろ。
「ホンマやな。良かったな。安定してるわ」
 そやから、私は元気やけど手術しただけやっちゅーねん。

 このやり取りにはわけがあったんですが私はその理由を知りません。
 まさか、8時間半も待っていて、しかも戻ってきているのに
「容体が落ち着かないのでもう少しお待ちください」
 なんて言われていたとは。

 そんな訳で、聞こえてくる父と伯母の声に心で密かに突っ込みを入れていました。
 目を開けて辺りを見回すと、父と伯母の顔が目に飛び込んできました。


「大丈夫か?」
 父の言葉に頷きます。
「みっちゃん、顔見たって」
 伯母に促され、みっちゃんが枕元に来てくれます。

「亜紀ちゃんわかる? 大丈夫?」
 分かるんですが、喉に呼吸の為の管を長時間入れていたので、声を出すのがしんどい。
『声出すのたるい…』
 言いかけて、たるい、という表現は悪いのではないかと一瞬迷いました。
 しかし、頭もまだ回りきっていないので、他の言葉が思いつかなくて、結局

「わかってるけど、声出すのたるい・・・」
 と、かすれた声でそのまま言ってしまいました。
 それでも
「そやな。長いこと管入れてたもんな」
 と微笑んでくれたみっちゃん。
 ホンマありがとう。

 酸素マスクに点滴。
 しかも点滴のルートが手で取れなかったそうで、首に点滴の針が刺さって管が繋がっています。
 腰には痛み止めのチューブ、腹部からはドレーン、下にはバルーンカテーテル。
 まさに管だらけ。

 しかも、両足と左手に血栓防止のマッサージ器。
 まるで身動きが取れない状態。
 もちろん、私自身も動ける状態ではありませんでしたが。

 そんなこんなで手術当日は、ほとんど何も覚えていない様な状態で過ぎました。

手術予定が3~4時間だったのに8時間かかりました。
  その理由はリンパ節を取り除くのに時間がかかったから。
  まぁ、ふくよか過ぎたからですね
  でも、その理由も知らなかったから、当日はぼやけた頭で結構心配した。
  「手術したらそんなに悪かった?」
  と。
  違いましたが。
  振り返り記事は書くとやはり当時を思い出す。
  そして、日常をかなり取り戻している今に感謝します。



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