心身の回復力を強くする二つのアプローチ | ウェルビーイングのおすそわけ

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心と身体と社会的な“しあわせ”に関する情報メディア
(旧タイトル「カウンセラーからのおすそわけ」)

心身の回復力を表す概念に
「レジリエンス」があります。


レジリエンスは、
ストレスから心身を守り、
状況の変化に適応する上で
重要な働きをします。


近年、
レジリエンスの研究では
「リアクティブ・レジリエンス」と
「プロアクティブ・レジリエンス」という


二つのアプローチが
注目されるようになってきています。


リアクティブ・レジリエンスとは、
困難やストレスに直面した後に、
それらに対処し、立ち直っていく力
のことです。


たとえば、
失敗や挫折を経験したときに
気持ちを立て直し、


そこから学びを得て
回復していく働きが
これにあたります。


このような力は、
不安や落ち込みを和らげ、
再び前を向くための
支えとなります。


研究でも、
こうした回復のプロセスが
心の健康や適応に深く関わることが
示されています。


もう一方の
プロアクティブ・レジリエンスは、
困難が生じる前から備え、
その影響を最小限に
抑えようとする力
のことです。


将来起こりうる
ストレスを見越して準備をしたり、


自分にとって望ましい状態を
維持するための行動を
取ったりすることが含まれます。


たとえば、
日頃から生活習慣を整えたり、
支援を求められる関係性を
築いておくことなどが挙げられます。


このような先手の対応は、
そもそも大きなダメージを
受けにくくする働きを持っています。



UnsplashAlex Shute


では、
なぜこの二つのアプローチに
注目が集まっているのでしょうか。


それは、
レジリエンスが
単なる「回復力」ではなく、


一連のプロセスとして
捉えられるようになってきたためです。


近年の研究では、
事前の備えと事後の回復の
両方が組み合わさることで、


より良い適応や
ウェルビーイングにつながることが
示唆されています。


どちらか一方だけではなく、
両方が補い合う関係にある点が
重要とされています。


レジリエンスを
より良く働かせるためには、
いくつかの工夫が役立ちます。


たとえば、
日々の中で良かったことに
目を向ける習慣を持つことは、
心の安定をもたらします。


また、
自分の感情に気づき、
それを適切に言葉にして
誰かと分かち合うことも大切です。


さらに、
自分がどうありたいのかを見つめ、
主体的に行動することは、
プロアクティブな側面を
育てることにつながります。


こうした積み重ねが、
困難に直面したときの
回復を支える土台となります。



UnsplashDennys Lennon


レジリエンスは、
生まれつき決まったものではなく、


日々の関わりや
実践の中で育まれていくものです。


リアクティブと
プロアクティブの
両方の視点を意識しながら、


自分の状態に
丁寧に向き合っていくことで、


心身の回復力は
よりしなやかに強くなって
いくでしょう。


〈参考文献〉
Pettit, J. A., Beattie, S., Roberts, R., & Callow, N. (2026). Mapping resilience: Development of the resilience process scales (RPS) and resilience profiles during adversity. PLOS One, 21(2), e0341581. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0341581
de la Fuente, J., Urien, B., Luis, E. O., González-Torres, M. C., Artuch-Garde, R., & Balaguer, A. (2022). The proactive-reactive resilience as a mediational variable between the character strength and the flourishing in undergraduate students. Frontiers in Psychology, 13, Article 856558. 
Burnett, H. J., Jr., Jaeger, J., Witzel, K., & Bailey, K. G. D. (2022).Revisiting proactive and reactive pathways to resilience among CISM-trained responders and general population participants: Mechanisms that contribute to building overall psychological body armor™.Community Safety & Health Review, 3(4), 156–191.

 

 

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