センティメンタル・ブルー | まったりクロスケ

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読書(ほぼ本格ミステリ)・推し活・写真・旅行・子供・食べ物など雑多なブログとなっております。

篠田真由美さんの「センティメンタル・ブルー」
建築探偵の登場人物「蒼」が主役の4つの中編。




ブルーハート、ブルースカイ
散歩途中、車の音に驚いた犬とぶつかったのをきっかけに知り合った年配の女性。蒼は毎朝一緒に散歩をしたあとに女性の家でお茶をするのが日課になります。
ある日、女性はこの家で昔起こったある事件を語りました。真に迫った話に蒼はひきこまれますが女性は最後に「今書いているミステリー小説よ」と言います。女性が語った話は本当に作り物なのか、それとも…
読者としては先が読めてしまうような内容ですが、12歳の蒼が成長するきっかけになる大切なお話です。蒼と同じブルーという名前の犬が可愛らしかったです。

ベルゼブブ
蒼、高校2年生。
校内にペンキでイタズラ描きや猫の死骸が置かれる事件が。
1960年代の三億円事件や学生運動の話も出てきて、学生運動の最中に強奪された三億円がこの高校に隠された!?
蒼に初めて同年代の友達と呼べる存在ができた青春ミステリーではないでしょうか。

ダイイングメッセージ《Y》
二階堂さん、法月さん、有栖川さんと「Yの悲劇」のアンソロジーで書かれた作品。
「ベルゼブブ」より数ヵ月前のお話。蒼のクラスの同級生が好きになったのはインターネットで知り合ったEmiという同年代の女性。演劇をやっている彼女に卒業生の歓送会でひとり芝居をやるから前日の夜に一度その舞台を見て欲しいと言われます。蒼を誘ってEmiの舞台を見に行きますが…
今では良く耳にするトランスジェンダーにも触れています。オープンにする方達も増えている中、この作品の時代ではまだまだ理解されてはいないのでしょうね。悲しい結末でした。


センティメンタル・ブルー
「ダイイングメッセージ《Y》」の続編。
書くと「ダイイングメッセージ《Y》」のネタバレにもなってしまうので触れませんが。
いろいろ報われなかった部分が、この話で少しは救われたのではないでしょうか。


重い過去を持つ蒼の成長が詰まった1冊となっています。同年代の良い友達ができて本当によかった!

この流れで前からあった積読、「不思議の国のアリス」のアンソロジー「アリス殺人事件」を読もうと思います。「ダイイングメッセージ《Y》」もその1つです。有栖川さんの「作家アリスシリーズ」の「ジャバウォッキー」も収録されていて、これも読了済みなので残りの作品を読みます。
普段読まない作家さんもいるのでどうだろう…