三階東病棟には、看護士さん七人と看護婦さん七人が常駐している。
頑固者ばかりの患者集団であるから、なかなか言うことを聞かない人が多い。
神経の働きが悪くて従わないのではなく、意地で動かないことが多い。
そこで、ついつい大きな声で𠮟りつけることがある。
看護士さんもストレスの溜まる仕事だろうなぁーと思った。
ここにいる患者達は頑固というより「自分に素直に生きよう」としてきた人達だと思う。
本当は素直で、心の澄んだ愛すべき者の集まりなのだ。
現代社会の中で、平然と暮らせる人達のほうが、実は病人なのかもしれない。
僕は「さだまさし」の詩を想い浮かべながら床についた。
思い通りに
跳べない心と
動かぬ手足
抱きしめて燃え残る
夢達
さまざまな人生を抱いた
サナトリュームは
やわらかな陽だまりと
かなしい静けさのなか。