ムスメのパスポートの更新をすることとなった。
この辺りで証明写真を撮るとなると、walgreensという日本で言うマツキヨ的なドラッグストアとなる。
もちろんだが、日本の一枚フィルターかましたような〝プレミア仕上げ″みたいなシャレたモンはなく、白っぽい柱の前に立たされて、安そうなデジカメでバシャと撮られて終了となる。
この店には日本サイズの情報はコンピューターに入っていない。よって、UKやドイツ、フランスと同じサイズなので、それでオーダーしてね、と伝え、旦那とムスメは出かけて行った。
30分後、帰宅したムスメが無言でテーブルに写真を置き、部屋へ上がる。そこには、奇妙な証明写真が置いてあった。
不自然なまでに真っ白な背景、カツラをかぶったような髪の毛にサイズ一杯に広がる顔。セルフィー世代の子にありえないひどい写り。
どないした![]()
聞くと、背のものすごい低いおばちゃんに下からあおられるように写真を撮られたと。サイズは、UKサイズに合わせて作ったから、これで大丈夫と言われた、と。
UKは「余白いらん。画面いっぱいに顔」という指定なのか。
すぐさまWalgreensへ戻る。
「おばちゃん、この写真では受け付けてもらえんわ」
というと、
「UKサイズでお願いって言ってきたのはそっちよ」
と返ってきた。
ここから質問と説明に入るワタクシ。
「まず、この変な髪と異常に白い背景はナニ?」
「キレイになるように、人物周りをクリーンアップしたのよ」
ということは、人物切り抜いて、真っ白な背景に貼り付けたということか。つまり髪の毛のふんわりとした曲線を直線に切り落としたから、カツラみたいな不自然さが出たと。
余計なことすなよ
「おばちゃん、まずそれいらん。普通で結構」
というと。
「本気?ワタシはわざわざキレイにしてあげたのよ」
と言う。
やかましわ。
で、余白、頭の上に最低2ミリはいることを伝えると
「じゃ、背景白いんだし、これからあなたが自分で切るんだから、余白2ミリとって切ればいいじゃない」
と。
「そんなことしたら、サイズが2ミリ大きくなるでしょ?」というと
「じゃ、下を2ミリ切ればいいじゃない」
そうすると、どうなる?
画面いっぱいにほぼ顔なので、首がほとんどなくなる写真となる。
使えるかっ。
とりあえず、指定されている通りのモンが欲しいのよ、と説明すると
複雑すぎる、ムリ
と一蹴し、
「銃のライセンス取得用写真はフォームの枠にはまればそれでいいのよ」
とキレ始めるオバハン。
銃ちゃうパスポートやねん
「銃は置いといて」、とこちらも一蹴仕返し、とりあえず、作業用の画面を開いてもらった。
そこには、顔が入るべく白い点線のガイドラインがあり、そこに拡大、縮小で当てはめればいいだけのものがあり、かつ、UKの指定顔サイズも日本と同じだと判明。どないすれば、失敗するのかがわからなかった。
おばちゃん、画面の大きい方のラインにムスメの顔を合わせる。アゴから額を枠内に入れた。
そこや!
「おばちゃん、額ちゃう。頭のてっぺんを線に合わせるねん」
と言うと
「そんなハズない!」
とキレられた。
客にキレるのやめてくれよ、ホンマ・・・。
おばちゃんは大きい方の枠に額を合わせていたため、その上にある髪の毛がはみ出し、よって余白がなくなり、アゴから頭までのサイズが規定サイズを超えるという結果を生んでいたのだ。
「おばちゃん、もう間違えてるって思っててもエエから、頭のてっぺんを枠におさめてください」
とお願いすると、ムスメの顔をぐいぐい拡大し、
「入らない、ほら、入らないようになってるのよ」
と言い、気づけば、画面100%ムスメの顔になっていたた。
縮小や、縮小!!
拡大してどないする。
わざとちゃうか、このオバハン![]()
そっと、親指と人差し指を内側に集めて、縮小するワタクシ。
こうして、
やっと規定サイズの写真が出来上がった。
「こちらがお望みで?」と言い、「この背景をキレイにしてあげた、エエ方の写真は、お好みではないようだから、こちらでいただいとくわね」とオバハン。
疲れた。
久しぶりに疲れた。
横で見ていたムスメが一言。
「ママ、結構ガンガン行くタイプやったんやね」と。
ホンマやな、知らんかったわ。
ポチっと、おおきに。

