スーパーへ買い忘れた卵を買いに行かなくてはならなかった。
ノーメイクであったため、サングラスをかければエエかと 向かう。
店内に入って、ちょっと暗いなと思ったが、如何せん化粧をしてない顔を堂々とはさらけ出せない。たとえ、平坦な顔をメイクしたとてアメリカ人から見るといまだ平坦と思われようが、かすかに残る羞恥心からサングラスを外さず買い物を始めた。
店内へ入り、見事にどの人もサングラスをかけていないことに気付く。
日本人にとっては、今も、やはりオシャレアイテムの一つであることに変わりはなく、室内サングラス、はたまた夜道のサングラスにも遭遇することはあるが、米人は違う。多くは色素の薄い目が日差しに負け、目が痛いから、という理由でかけている。ちんちくりんのアジア人が一人、サングラスをかけて店内をウロウロしている。
怪しさ抜群。
早く会計済ませて帰ろう、といそいそしていたところ、50代くらいの女性に声をかけられた。
つっこみにきたな、と瞬時に思う。
「ねぇ、あなた」
来た・・・。
「ステキなスカートねぇ。色もその形も完璧だわ~」と褒めて通り過ぎていった。
知らない人でも「いいな」と思ったら、すぐ褒める。
アメリカのエエとこ。
卵を取りながら、思いがけない褒め言葉にその日は機嫌がよくなった。
もう40年以上も生きてきて、こんな小さなコトがその後の感情を左右してくる。
そうだ、反抗期の息子の、先週の土曜日にもらったお知らせを次の金曜の夜にそーっと出してきても、ハナクソをベッド脇の壁にぴょーんと飛ばしていても、どこかで誉めてやろう、そう誓ったのであった。
ちなみにスカートはターゲット(西友的なトコ)。安モンを褒められるのはもっと嬉しい。ポチっとおおきに。