さて、今回は関東入試を取り上げます。
2020年度開成中入試算数について、です。
まずは、各種データを見ていきましょう
受験者数 1188名
合格者数 397名
合格最低点 193点/310点
倍率は約3倍で例年通りですが、もっと入りにくいイメージを関西の人は持っているかもしれません。合格最低点率は64%ほどで、今年に関しては各科目確実に7割取れるような学習が必要だったということです。
続いて、算数について見ていきましょう。
算数(85点満点)
受験者平均 38.6点
合格者平均 49.5点(58.2%)
正直、2020年の開成の問題で合格者平均が6割に満たないというのには驚きです。最後の4番(灘中過去問2011年度二日目4番と同じテーマ)の影問題だけは難易度が高く得点しにくいのですが、そのたった一問以外は、最難関校の割には易しく、得点しやすい問題ばかりでした。
では、それぞれ問題を見ていきましょう。
【1】速さとグラフ (標準レベル)
グラフが与えられていて、そこから考えられる動作の順番を考えさせる問題です。単元は速さに分類されますが、場合の数や整理と推理の要素も含まれています。
0分~5分のうち、グラフに特徴のある1分~2分と2分~3分の動きが確定し、3分~4分に関しても同じカードがセットされることはグラフより明らかなので、多くの場合分けを要するわけでもなく、特に苦労無く次々と謎が解き明かされていくような問題です。
いろいろな力を問いたいという作問者の意図が十分感じられる良問です。
ただ、確実に合わせたい問題です。
【2】点移動と角速度 (標準レベル)
こちらも、動作の種類は多いものの、内容は簡単なので全問合わせたいところです。Pという点が他の点にくっついてぐるぐる回るという妙な動きをするのですが、結局は「他の点にちょうどぶつかるように上手く調整して発射させよう」というテーマ1本の問題ですので、作業も複雑ではないですし、割と短時間で完答できるのではないかと思います。
【3】場合の数 (標準レベル)
解いていて楽しい問題でした。最後の⑦,⑧を求めるために、太郎と花子が会話形式で話が展開されていきます。二人の会話の誘導に乗って与えられた表をうめていくだけで、⑦,⑧を解く準備が整い、その表を下の方から眺めているだけで答えが出せるので、上手く波に乗れれば気持ちが良い(サーフィンのような感覚?やったことないんで分からないですが…笑)問題です。最近発売された、中学への算数増刊号『必ず解きたい算数100問』でも取り上げられていますが、サピックスの解説を見ますとそこまでの真意には気づけていないようでした。問題の中で与えられた表のみで答えを出すことができ、それ以上の表を書いたり考えたりする必要はありません。
⑦は1+5=6
⑧は(1+5+13+25)×2 + 41=129 で、終わりです。
とりあえずは、①~⑥までを確実に合わせてほしいところです。
【4】立体図形(太陽光線の影) (発展レベル)
先ほども少し言及しましたが、2011年度灘中入試二日目算数4番のパクリインスパイアオマージュ作品です(笑)
近年の開成の算数は、関西最難関校入試問題を参考にして作問する傾向があります。洛南の立体図形過去問のインスパイア作品が出題されたこともありましたね。
2011灘の影問題はコチラ↓↓↓
この問題もそうですし、2020年開成中入試算数4番もそうですが、ちょっとナナメ向いた直角三角形の紙が平行移動する様子をイメージすることができた人にとっては、作業に多少時間はかかるものの正しい作図にたどり着けるのではないでしょうか。
▼こういうイメージです
たて方向よこ方向高さ方向の3方向を意識できるか、というところ。
ただ初見でこの問題を処理するのは、地頭の良さやハイセンスを持ち合わせていないと難しいと思います。開成を第一志望に考えている人は、関西屈指の最難関校、灘、東大寺、洛南、の3校の算数過去問には、目を通し練習しておくことをおすすめします。
拙著「灘、開成、筑駒中受験生が必ず解いておくべき算数101問」の演習も、開成対策として非常に役立つと思いますので、ぜひ取り組んでみてください。
S-1グランプリ開催まで、あと12日!
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■■算数ソムリエ■■





