私の母は、非機能性のP-NET(G2)なのですが、この「P-NET」、つまり、膵臓原発の神経内分泌腫瘍という病気がどのような病気なのか。
母の症例を基に、素人的な観点から書いてみたいと思います。
(以下、全て私の個人的な意見です。内容に責任は持てませんのでご了承ください。)

まず、結論からいいます。

「P-NET」は悪性腫瘍、いわゆる「がん」です。
ただ、残念なことに、P-NETががんであるということが、著名な大学病院でも理解されていないように感じられるのです。

母が膵尾部腫瘍と脾臓の切除手術を受け、その後、経過観察で通院していたZ大学病院(実名は伏せますが、各診療科に名医と言われる医師がいる大学病院です)からは、P-NETについて、
「悪性度が低い腫瘍で、いわゆるがんとは違う」
「G1は良性の腫瘍、G2は良性と悪性の境界の腫瘍、G3はがんに悪性度が近い腫瘍、NECはがん」

という説明を受けていました。
(G1~G3、NECというのは、NETのWHO分類のことで、腫瘍の増殖する能力の強さから、G1~G3、NECに分類され、NETは、低~中悪性度の腫瘍、NECは悪性度の高い腫瘍とされています。)

しかし、もし、P-NETが良性や、良性と悪性の境界の腫瘍なのだとしたら、母のようにリンパ節への転移や血管への侵襲があるはずがなく、ましてや、手術で原発巣を切除後、3年半で多発肝転移(遠隔転移)などするはずがないと思うのです。
P-NETと一言でいっても、良性~悪性の幅が広く、非常におとなしいタイプのものから、とても早く転移をしてしまうものまで様々であることは承知しております。
ただ、P-NETについて、悪性度が低いとか、良性腫瘍だとか、区別なく一緒くたにして扱う医師がいるとしたら、その医師のことは信用しない方がいいと思います。

一般的に、がんの名称は、発生した臓器や組織などによって分類されています。 
平仮名の「がん」は悪性腫瘍全体を示し、漢字の「癌」は、上皮細胞から発生した癌腫として区別して使われる場合もあるようです。
その発想からすると、確かに、P-NETは、上皮細胞から発生したものではないので「癌」ではありません(「肉癌」や「骨癌」がないのと同じ発想です)。
ただ、間違いなく「がん」ではあると思うのです。

ちなみに、膵臓癌(膵管癌)は、平均70歳で発病して72歳で亡くなる病気といわれているのに対し、P-NETは平均56歳で発病する病気だそうです。
しかも、P-NETは、発見時に60%の方に肝転移などの遠隔転移が認められるそうです。
P-NETとは、おそろしい病気なのです。