健康について学ぶと、
「バランスが大切です。」
という言葉をよく耳にします。
でも、その「バランス」とは、一体何なのでしょうか?
私は最近、この言葉の意味を改めて考えるようになりました。
例えば、自律神経。
以前は、
「交感神経と副交感神経はシーソーのように働く」
と説明されることが一般的でした。
しかし近年では、神経科学の進歩によって、もっと複雑な神経回路によって調節されていることが分かってきています。
運動するとき。
食事をするとき。
眠るとき。
緊張するとき。
身体はその状況に合わせて、それぞれ異なる神経回路を使い分けています。
単純なシーソーでは説明できないのです。
体内酵素のバランス?
ファスティングでも似たような話があります。
以前は、
「消化酵素を使わなければ、その分だけ代謝酵素が働く」
という説明を耳にすることがありました。
しかし、生化学的に見ると、消化酵素と代謝酵素は、作られる場所も役割も異なります。
消化酵素は主に消化器で作られます。
一方、代謝酵素は全身の細胞が、それぞれ必要に応じて作り出しています。
消化酵素がたくさん作られたからと言って、代謝酵素が少なくなるなんてことはあり得ないのです。
だから私は、ファスティングの価値は「酵素を節約すること」ではなく、
身体全体の代謝環境が切り替わること
にあると考えています。
悪玉菌は悪者?
腸内細菌も同じです。
私たちは、
「善玉菌を増やして、悪玉菌を減らしましょう。」
と教わってきました。
もちろん、それは分かりやすい説明です。
しかし最近では、腸内細菌は単純に善と悪へ分けられるものではなく、
人間と共存する一つの生態系(エコシステム)
として考えられるようになっています。
悪玉菌は悪者?
答えは、
「いいえ。」
悪玉菌と呼ばれる菌も、腸内生態系の一員です。
問題なのは、
「悪玉菌が存在すること」ではなく、腸内環境が乱れ、その菌が過剰に増えたり、有害な働きが目立つ状態になること。
人間の身体は、
善と悪の戦いではなく、多様な微生物との共生によって成り立っています。
だから腸活とは、
悪玉菌をゼロにすることではありません。
微生物たちが、それぞれの役割を果たせる環境を整えること。
私たちは、細胞だけで生きているわけではありません。
数十兆個ともいわれる微生物と共に生活し、お互いに影響し合いながら生きています。
バランスという認識の間違い
こうして考えると、3つには共通点があります。
自律神経。
酵素。
腸内細菌。
どれも、
「こちらを増やせば、あちらが減る」
という単純なシーソーではありません。
それぞれ異なる仕組みで調節されながら、互いに協調しています。
正しく知ろう!健康のバランス
だから私は、「健康のバランス」という言葉を少し違う意味で考えています。
健康とは、
50対50で釣り合うことではありません。
身体の中で、
神経が。
細胞が。
微生物が。
それぞれの役割を果たしながら、お互いに協調できる状態。
その環境を整えることこそが、本当の意味での「バランス」なのではないでしょうか。
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リバイタライジングメソッドでも目指しているのは、
何か一つを増やしたり減らしたりすることではありません。
細胞が働きやすい環境を整えること。
これからも、「健康の勘違いを調整する」というテーマで、最新の生命科学の視点から、健康の常識を一緒にアップデートしていきたいと思います。



