たけのこの産地で、
この季節の朝、メインの道路にはタケノコが並ぶので、
道路にたけのこのかおりがただようんですよ。
一人暮らしの母。
朝起きたら、勝手口のドアノブにたけのこがかかってた……なんてこともめずらしくないくらい、まわりにタケノコに関わっている方が多いのです。

たけのこ農家さんは、収穫は一年のうち2ヶ月だけだけど、
年中と言っていいくらい、熱心に竹林の手入れをされています。
それは何のためか?
竹林を「フカフカ」にするためです。
詳しい作業は知りませんが、
土を何層にも重ねてふかふかを保つとか。
知り合いは京都でも指折りの「しらこタケノコ(色白の高級品)」を生産していて、
テレビの取材も来ることがあるのですが、
正直、カメラを背負った人に竹林に入ってもらうのはちょっと……と思っておられます。もちろん、言わないと思いますが。
それほど、土をふかふかに保つために努力をされているってことですね。
でも、たけのこは放っておいても出てきます。
私の父が持っている竹林は、手入れナシで毎年大量のたけのこを産みます。
以前メンバーだった農園の中にある竹林も、放置林なのですが春にはたけのこがニョキニョキ。
イノシシに取られるか人間が収穫するかどっちが先だ~~?という騒ぎです。
ではなぜ、自然にしていてもできるのに年中竹林を手入れするか……
それは、土をフカフカにして、大きくやわらかいたけのこを育てるためです。
大きくて柔らかいのは、日本の消費者の好み、なんですね。
消費者は良品(野菜の場合は、大きくてやわらかくて味が濃いものが良品とされるケースが多いです)を好み、小売店や流通業者はそれにあわせて良品を求める、農家は良品を作る。
それは間違ってはいないのだけれど、そのためにどれだけの「作業」「資材」が付加されて、それは誰の肩に重くのしかかってきて、そして最終的に健康や環境のリスクを背負うのは誰か……っていうことを、みんながほんの少しずつ考えることがあってもいいんじゃないかなぁと思います。
そしたら、
「週末はパーティだから良品を選ぶけど、普段はあの農家さんの自然農園に買いにいこう。手かかってない分安いし、自然に沿ったものだからカラダの調整にもいいわ。」って感じになると思います。
いろいろな価値感や、いろいろな価値をもった商品があっていいと思います。
それぞれの商品が、どんな価値や社会に与える影響を持っているかを知り、その時々で選べばいいですね。
昨日も実家に寄ったら、
「あら~~、ちょうど良いところに来てくれたワ。
たけのこ、いただいたので持って帰って♪」
と、大きなタケノコを一つ、もらいました。
産地あるあるです。
たけのこは鮮度が落ちるのが早い。
帰宅するとすぐに鍋にたけのことぬかを入れ、ゆでること1時間弱。
部屋の中は、春の香りで満たされました。
