『杜氏の手は綺麗』は都市伝説? お米にまつわる美容成分の豆知識 | かずのすけの化粧品評論と美容化学についてのぼやき

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よく「日本酒を作る職人さんの手は綺麗」という話を聞きます。


これは米を麹菌で発酵させた『米麹』に、

保湿成分やセラミド・美白成分などが含まれているから…

とよく言われています。


それでお米の成分から作った化粧品や、

お酒の成分を盛り込んだ化粧品がしょっちゅう発売されていてとても人気です。


しかし

この成分云々の話は一旦置いておいて、

『日本酒を作る人の手は綺麗』という噂は実は都市伝説

ということを皆さんは御存知でしょうか。





◎杜氏の手はあかぎれで大変!


【意外な事実!】杜氏の手は「きれい」ではない、本当の理由


こちらの記事は先日コメントで教えて頂いたものです(^^)

僕がこの「都市伝説らしい」という情報を入手した頃にはこんなにはっきりした記事はなかったのでとても参考になりました。


こちらの記事は実際の酒蔵のご当主が書かれたもので、

何より信ぴょう性抜群の記事ということになります!


この記事によれば、


酒造り職人(杜氏)さんは、、

もはやあかぎれでは言い切れないくらい手が荒れてしまいます。

ということです。



そもそも酒造には水仕事が非常に多いので、

冬場の乾燥時期にもこのような作業を続けることで

最終的には霜焼け・あかぎれで大変なことになってしまうのだそう。



つまり本当は『杜氏の手はそんなにきれいではない』のが実際なんだとか(^_^;)



◎肌が白いのは単に日光に当たらないから?


ただ杜氏の方や蔵人さんが実際に色白だというのはあながちウソではないのではと思っています。

それはそもそも酒造のお仕事は大きな蔵の中で年中行うお仕事ですから、

日光にさらされることが少なく日焼けしにくい

ということが一番の理由なのではないかと僕は考えています。



昔々は一般人なんて大抵みんな農家ですから、

普通の農家は年中日の下にさらされてお仕事をしていたはずです。

そうなるとほとんどの農家の人々は日焼けして肌が荒れますし、

光老化の影響で老化も早まります。


それに比べて酒造のお仕事は日にさらされないので

基本的に肌も白く、老化も遅いことが予想されます。


だから古くから『酒造のお仕事をする人たちは肌が綺麗』という風に伝えられてきたのではないでしょうか。



古くから言われていたことが言伝に広まって、

今の「杜氏は美肌」という都市伝説が常識化したのでは…

という風に推察できますね。
(あくまで個人の見解です。苦笑)



現代では陽の下で仕事をする人は昔ほど多くはないので

杜氏の人ばかり飛び抜けて美肌ということはないのではないでしょうか。



◎お米に含まれる美容成分の話は本当?


しかしお米に美容成分が多く含まれているという話はあながち間違いでもないと思います。


例えばかずのすけのプロデュース化粧品のセラキュアに配合している

『ヒト型セラミド』

という美肌成分は、

主にお米を原料に《微生物発酵法》という方法で製造されています。


つまりお米を微生物に分解させると本当にセラミドが得られるのです。


『米麹』はお米に麹菌を混ぜて発酵させたものですから、

米麹には実際にセラミドが入っている可能性が高いです。



その他、

お米の主成分は『デンプン』という多糖類ですが、


デンプンを分解すると、グルコーススクローストレハロースなどの

保湿作用のある糖類を生成するため、

これを触ればお肌がしっとりするというのも頷けます。




◎《日本酒=美肌に良い》は早合点!


しかし日本酒ならなんでも美肌に良いと考えるのは早計です。


ポイントは多くの方が

『発酵』=肌に良い

となんとなく思い込んでしまっていること。



有力な美肌成分のヒト型セラミドも微生物発酵法で作っているし、

つまりお酒を普通に発酵させればセラミドもできててお肌にいいのでは?

と考えてしまう人が多いです。


先程も米麹にはセラミドが含まれている可能性は高いと言いました。


ですが僕は米麹そのものを肌に塗るとかそういうのは絶対にオススメしません。


これは何故かと言うと、

米を普通に麹(こうじ)菌で発酵させたものには大量のアルコール(エタノール)が含まれるからです。


エタノールは過敏症の人も多く、

微妙な刺激と揮発性による乾燥の促進など

美肌のためにはあまり向かない成分です。

(杜氏の手が荒れるのはこれも関係しているかもしれません)




元々「発酵」という言葉には色んな意味があり、

お酒を作る際に言う『発酵』は主に『アルコール発酵』という反応を指します。


これは「グルコースなどの糖類を分解してアルコールなどを生成する」という

一般的な『発酵』で、この場合はアルコールがいっぱいできます。



例えば化粧品成分で『醸造用アルコール』というものがありますが、

調べると「米を発酵して作ったアルコール(エタノール)」とありますので


『発酵して作ったお肌に良いアルコールなんだ!』

と思い込む人も少なくないようです。


しかしこれは単に微生物に作ってもらった『エタノール』です。

作り方は確かに発酵法ですけど、

出来上がるものは工業的に作られた『エタノール』と同じものなのです。




しかし別の意味の発酵…例えばセラミドを作る《微生物発酵》は、

アルコールを作るためのものではない、全く別の分解作用による『発酵』です。

発酵(Wikipedia)

セラミドの発酵の場合は麹菌ではなく別の微生物を使用しているはずです。



(アルコール発酵でも副産物でちょっとくらいはセラミドが出来てると思うので、
米麹にもセラミドが含まれている可能性は高いです。が、実用性は低いのです)




つまり『発酵』という言葉を見ても

アルコール発酵なのかその他の発酵を指すのかで生成物がまるっきり変わりますから、

単に「発酵してれば肌に良い」とはいえないのです。




日本酒の場合は基本的に『アルコール発酵』ですから、

エタノールがたくさん入ってくる化粧品は敏感肌には不向きの可能性が高い

ということになります。






かずのすけも『コメヌカ油』とか『ヒト型セラミド』とか、

お米を原料に作った成分は良いものが多いなと感じています。


しかしだからといって米由来ならなんでも美肌に良いわけではありません。


「杜氏の手はきれいだから」という都市伝説を理由に

安直に醸造用アルコールなどを主成分にした化粧品を売るメーカーは少なくありませんが…


果たしてそれは本当に美肌にいいものなのか。

「発酵」などの言葉にダマされておかしな化粧品に手を伸ばしていませんか?


今一度お確かめ頂くと良いかもしれません。


 

 

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