いつもご訪問頂きありがとうございます。

*Ritsuko*ですウインク

 

 

 

 

 

 

妹とのLINE通話を切った直後、

感情が溢れ出た。

 

 

 

「もっと早く会いに

行けば良かったーーーっ!!!」

 

 

心配気にこちらを見ていた

旦那さんに抱きつく。

 
 
 
感情と共に涙も流れた。
 
 
 

旦那さんは何も言わず

背中をさすってくれた。
 
 
 
 
でも。
哀しむ気持ちは一瞬で
引っ込んだ。

 

 

 

 

 

行かなきゃ!

母のところへ。

 

 

 

 

 

 

 

母の死亡が確定し、

妹②が母のマンションに来るように

警察に指示された。

 

現場立会いと言うよりは、

鍵を破壊して部屋に誰でも入れる

状態なので貴重品の持ち出しをして

欲しかったようだ。

 

 

 

当然私も向かう。

両親のマンションは岐阜県で、

滋賀からは1時間かかるけど

当然、行く以外の選択肢は無い。

 

 

 

やっと寝入った娘を起こして

着替えさせ車へ乗り込む。

運転は旦那さんに任せて

私は娘と後部座席へ。

 

 

 

走り出してしばらくして、

集合場所が両親のマンションから

警察署に変更になった連絡が入る。

 

 

 

 

 

 

 

正直なハナシ。

 

母の遺体は無いものの、

母の腐肉を喰らっていた蠅が

何十匹も飛び交う様は見たくないし、

部屋中に充満しているであろう

死臭を嗅ぐのも嫌だと思っていた。

 

 

なので集合場所が警察署に変って

ホッとしている自分がいた。

 

 

 

 

警察署に着くまでの時間、

悲しみに浸るよりも

今後しなければいけないことに

ついて考えていたと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

日付も変わって

7月18日の深夜。

1時半に警察署に到着。

 

 

眠っている娘と旦那さんは

車で待っていて貰う。

 

 

中に入って事情を話すと、

2階の部屋に案内された。

 

中には男性の警官と、

妹②夫妻が机を挟んで座っていた。

 

 

 

挨拶をして着席する。

 

 

 

妹②とそのご主人H君の表情は

ごく普通で今いる場所が警察では

無いような錯覚を覚える。

 

 

 

両親の住むマンションに行って

貴重品を取りに行った状況を聞いた。

 

 

 

母の遺体は無かったが、

ものすごい数のハエがブンブンと

音を立てて飛んでいたこと、

吐き気を催す死臭が部屋中に充満

していたこと。

 

一瞬にして臭いがマスクに

染み付いたのですぐに新しい

ものと取り替えたと。

 

 

立ち会った警官たちは

防護マスクをしていたらしい。

妹夫婦にも防護マスク貸してやって

欲しかったと思った。

 

 

 

「あの部屋は誰にも(きょうだい)

見せたくない。トラウマになる。」

 

と妹②は言った。

 

 

 

 

 

警察官からお悔やみの言葉を

皮切りに母に関しての色んなこと

を尋ねられる。

事件性の有無を確認しているのだ。

 

 

・最後に会ったのはいつか?

   (メールのやり取り)

・どれぐらいの頻度で会っていたか?

・家族構成

・持病の確認 など...

 

他にも訊かれたかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

印象に残ったのは警官の一言。

 

 

母が年齢に見合わない高齢者の方

のようなよぼよぼ歩きしか出来ない

と言う話を妹がした時、

 

「足が悪いのに杖使うように

言ったりしなかったの?

買ってあげるとか?」

 

ちょっとイライラしたような

怒ったような口調で警官が

妹②に言ったのだ。

 

 

 

 

 

母とは無関係なのに

何でこの人怒ってるんだろう?

 

「(私たち子供が)

もっとマメに気に掛けていたら

こんな事にならずに自分たちが

夜中に駆り出されることも

無かったのに」

 

とか、

 

「母親を大事にしない

親不孝共め!」

 

とか思ってるんだろうか?

 

 

 

 

 

と思うと同時にハッとした。

 

 

 

 

・・・確かに。

 

ここ2、3年の間に。

 

会いに行く度に老婆のような

容姿になり、

歩き方もよぼよぼと頼りなく

歩幅も小さく亀のような速度になり。

 

 

"何でだ?"と思った。

 

 

 

思ったけど、

警官が言った通りに

『杖』を使うことを勧めたり、

私が買ってあげると言うことは

頭に無かった。

 

 

 

そんなことを考えながら

妹②の方も見ると、

同じくハッとした表情をしていた。

彼女も同じようなことを

考えていたのかも知れない。

 

 

 

 

"何でだ?"

 

 

 

一瞬見つめ合って、

考えた。

 

 

 

 

「いつも何か言っても

話を聞かないから」

 

 

と妹②は警官に答えた。

 

 

 

警官はその回答に

釈然としない様子だったけども。

 

 

 

 

 

 

意地悪やケチな感覚で

杖を勧めなかった、

買ってあげなかった、

と言うのとは違う。

 

 

何でなのか分からないが

『杖』そのものを

思い付かなかったんだ。

 

 

 

 

 

そして聞き取りはしばらく

続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後までお付き合い頂き
ありがとうございましたクローバー