「モノトーンが似合うね」
その言葉は、私にとって心地よい褒め言葉ではなく、逃れられない呪縛のようでした。
本当は、ふんわりしたパステルカラーや、
お花が散りばめられた可愛いお洋服が大好き。
けれど私は、「みんなが期待するクールな私」になるために、
ライダースを羽織り、面白みもないけれど失敗もしない
「無難な黒」で自分を塗りつぶしていました。
街で見かけるロリータファッションの女の子。
彼女たちを見て私が感じたのは、眩しさというより、
激しい「羨ましさ」でした。
「どうして彼女は、あんなに堂々と『好き』を貫けるんだろう」
似合うか、似合わないか。
周りにどう思われるか。
そんな他人の基準で自分をジャッジして、
勝手に諦めていたのは私の方でした。
「私は、あれを着ることは許されない」
そうやって自分の気持ちに蓋をすればするほど、
鏡を見るたびに「これじゃない感」でため息が出て、
心もどんどんモノトーンになっていったのです。
自分の好きを貫くよりも、モノトーンの鎧で自身をまもることを選んだのです。
その方がずっと楽に生きれと、その時の私は思っていたのですから。
そこから私は転換期を迎えることになるのです。
(続きます。)



