トランプ関税がどういう決着を見るのか、気になりますね。今週のトランプの発言を見る限り、日本にとってあまりいい結果が出るとは思えません。25%なのか、30%なのか、それとも35%なのか。雰囲気的には25%より小さくなりそうはない印象を受けてます。


 関税25%って大きいですよね。日本の製造業にとっては大きなダメージになることは必至。できれば回避したいところだけど、石破政権の担当の赤沢氏の交渉はあまりうまくはいってないようですね。


 そもそもなんでトランプはいきなり関税なんて持ち出してきたのだろうか。僕は大きくは主に2つの要因があると思っている。


 








 1つはもちろんアメリカの自動車メーカーを援護射撃するため。今やアメリカ国内ではアメ車よりも外車、特に日本車、韓国車が多く走っていて、この数十年間、アメリカの自動車産業は衰退してきました。自動車の街デトロイトは散々たる状況で自治体破産しているような状況。日本でいえば炭鉱が廃鉱になって衰退した夕張市のような状況でしょうか。これだけ日本車に暴れまわり続けられたら、そりゃトランプだって悔しいしアメリカの自動車メーカーを復活させたいという思いはあるでしょう。

 2つ目は同盟国への防衛費予算の大幅な増額要求。どちらかといえばこちらのほうが主目的と思います。最近はロシアとウクライナ、イスラエルとイランとの戦争などがあり、地政学リスクが高まっています。アジアでも中国の海洋進出の野望や台湾有事などでやはり地政学リスクが高まっている状況にあるといえます。アメリカはこういった状況に、同盟国に対してGDP比5%の防衛費を要望してきています。

 日本の場合GDP比1%だった防衛費予算が、最近では2%近くまで増えてきています。中国の脅威を考えれば仕方がないと思います。しかし2%を5%にとなるとなかなかハードルが高いです。3%くらいまでならなんとか現実的にこなせそうですが、いきなり5%はちょっと非現実的な気がします。アメリカにとっては同盟国が防衛予算を増やしてアメリカの武器をたくさん買ってくれればアメリカ軍事産業が儲かるので、こんないいことはありません。だけどいきなり5%はちょっと無茶です。この無茶な要求を同盟国に受け入れさせるための関税での圧力と僕は見てます。

 日本もいずれ防衛予算GDP比5%の時代が来るのかもしれませんが、今すぐはとてもじゃないけどムリ。なので関税は課されるでしょうね。




 日本は失われた30年で賃金がずっと横ばいでほとんど上がらなかったのですが、アメリカはこの30年で賃金が約2.5倍になってます。賃金が半分以下の日本の自動車メーカーと戦うにはアメリカの自動車メーカーも厳しいでしょうし、日本だけでなくそれよりもっともっと賃金の安い中国製品などによって、アメリカ国内の製造業が壊滅的な衰退に追い込まれてきた現状を考えれば、関税の25%くらいは受け入れてやらなければいけないのかなとも思います。

 かつて日本の自動車メーカーはものすごい円高と戦ってきたし、今は1ドル145円くらいで以前の1ドル100円くらいの頃を思えばかなり楽になってるはずだし、労働コストの面からも日本はまだまだ優位性があります。25%の関税はたしかにキツいとは思いますが日本の自動車メーカーならなんとか乗り切れるでしょう。


 しかし、日本の賃金はどうやったら上がるんですかね?日本企業はもうちょっと給料上げてよ、頼むから。(笑)