結婚相談所から申し込まれた7才歳上、坂東忠信に似た会社員の方と逗子葉山でデートが終わり、夜は力石と会う予定。




のだが、

話はつい先週に戻り、20時にエンジントラブルにてコストコの屋上で取り残されておる。


いや、この猫やはり怖い。




22時にJAFが到着する予定であるが、

夜になると気温は下がり車内は寒く震えが来る。




21時過ぎに、警備員の若い男子が1名車に近付いて来るからどうしたのかと思えば、

大丈夫ですか、僕は21時半で帰りますが、


と言う。


なんだ定時連絡は上司にすれば良いものを就労規則に則りなさいと思い、可愛くなって頷く。


すると、


まだ他に人が残っていますから安心して下さい、また時々誰かが様子を見に来ますので。


と言うてくれるから、

暗闇で世界から取り残されたような気になっていた私にはそんな気遣いが有難い。




しかし時間が経つにつれ、どんどん気温は下がってくる。




そうして21時半近くになると、

今度は女性が現れて私の車の窓を叩く。


もはや棒のようになってピンと真っ直ぐ前だけを向いて座っておるしかなかった私は、

慌てて車の扉を開ける、ボタンを押せば窓が開いた文明時代が懐かしい。




その女性はレジ係を取仕切る、カマダさんと言った。

彼女は、困っている事は無いか、暖かい飲み物を持って来ようかと言うてくる。






私は寒くてガチガチと震えながらも、

お心遣いは有難いが大丈夫である、こちらこそ迷惑をかけてかたじけない、どうぞお気遣い無く、しかし自販機は冷たい飲み物しか無いな。


と答える、

最後はどうしても、寒いという主張が垣間見える。




彼女は自分の携帯番号を伝えてくれた上で、

まだ仕事があるからこの建物に残っていますので、JAFの作業が終了したら電話して下さいと言う。車が直らなかったらここに置いて、明日の対応でも良いと言うてくれる。



22時過ぎまで、レジ係のリーダーとは居残りしておるものなのか、もしや私のせいで居残りする羽目になったのでは無いか、

と、思いながら携帯に控えたカマダさんの番号をうっかり通話させると、カマダさんの携帯から、


出ないと切れちゃうヨ。

というミッキーの声が暗闇に流れ出す。


駐車場で迷惑をかけた上に、イタズラ電話をかけてすまぬなカマダさん、

と思うが、彼女は暖かく微笑んでおる。