私が請願を提出しよと思った理由 再掲ですが、少し書き加えています | 岩手奥州ダブルケアの会 ダブルケアの輪・話・和

岩手奥州ダブルケアの会 ダブルケアの輪・話・和

♪『ダブルケア』とは育児と介護の同時進行のことを言います
♪岩手県奥州市でダブルケア当事者のためのおしゃべり会を開催しています。

 

こんにちは!

岩手県奥州市というところで、

ダブルケア当事者同士の想いの共有の場

『ダブルケアカフェ』を開催している

やはたはつえ♪です

 

さてさて、

前回の投稿で、岩手県議会に

岩手県全域におけるダブルケア支援の充実を求めるための請願を提出しました

と書きました → こちら

 

 

どうして、わざわざそんなことしたの~~(・・?

 

という理由をこちらの投稿で書きたいと思います。

  

   

 

ダブルケア支援に関係することって、実はほとんど市町村の管轄のことの方が多いんですよ。

(実際に私が提出した内容も、ほとんどが『市町村の管轄ですよね?』って内容が多いです。)

 

で、県が市町村に、あれやれこれやれって指示的なことって実はできないのだから、

県に請願を提出したところで、仕方ないんじゃない??って

 

はい!分かっております!!(^^;

 

 

でも、どうして奥州市にじゃなくて岩手県にか?

っていうと、

 

だって、他の市町村の人も困ってるんだもん!!

 

それだけです。

奥州市には、もっと細かい形で提出できたらと思います。それこそ、ここから発信できるような『奥州市方式』を作りたい。

   

 

市町村の管轄とか、岩手県の管轄とか

それは子育て支援とか、高齢者支援とか、介護者支援だとか、地域福祉だとか、教育委員会だとか、

地域包括支援センターだとか、子育て世代包括支援センターだとか、地域包括ケアシステムだとか、

社会福祉協議会だとか、在宅介護支援センターだとか、生活困窮者自立支援センターだとか、

 

そんなのこっちは知らんがな!!

 

 

まあ、司令塔になる担当課は必要と思いますよ……

   

   

   

以前も書きましたが、

岩手奥州ダブルケアの会とつながってくださった方々には、

『となりのおせっかいおばちゃん』スタンスで、関わる覚悟を持っていますが、

残念ながら、奥州市内のことしか分からないのです。

  

近くても、金ヶ崎町のことも北上市のことも一関市のことも詳しくはないのです。

 

 

そこで、全部の市町村に提出するなんて無理ですし、

じゃあ国が動けば?ってなると、大きすぎて、身近じゃなくなるんですよ。

それに、そちらはそちらで動いてくださっている方々がいらしゃると思うので。

 

ということで、一番ちょうどいいのが

 

岩手県に提出するってことに行きついたんです。

  

   

目的は、

 

周知です

 

何も、あの場にいる方々が、直接ダブルケアラーの話を聞いて支援してくださる

実働部隊の方々とは思っていません。

   

  

ダブルケアラーと直接かかわる、しかも最初に関わるであろう方々への周知が大切です。

 

 

窓口でガッカリして『もう相談なんていかない』と思った人もいれば、

思わぬところで理解者に出会って救われた人もいます。

   

   

   

で、私気づいた!!

同じ支援者でも、ダブルケアラーと出会ったことがある人は、分かっている。

  

でも、ダブルケアラーと関わたことが無い人は、『いない』と思っている。

さらには、ダブルケア問題が根底にある相談なのに、ダブルケア認識が無いから、『いない』と思っているケースもあるはずだ!

   

   

だから、

 

『こちらにはそういう相談はありません』

『うち(子育て支援センター)の利用者はママたちだから、介護している人はいないですね』

『実際に、ダブルケアけっこういるんですか?』

 

って言われちゃうんだな。

それで、周知が必要なんですね。

 

 

  

で、不思議なことに、

みなさん最初の相談に行く場所って

 

役所なんですよ~~

 

ええと、

私、思います……

役所じゃない窓口の方が良かったりするよ……(^^;

 

別の支援者の方が良かったりするよ……(^^;

 

同じ役所の中でも、

メジャーじゃないけれども、こっちの方がイイヨってのもあるよ。

   

いや、そもそもメジャーじゃない、みんなが知らないまるで秘密の相談窓口ってのがよくない(笑)

 

 

でも、みんな最初、やっぱり行くところって、

 

役所なの~~~~~!!

 

 

 

ということで、請願書とは別に、議員さんたちにお渡しした請願を提出するに至った私の想いを載せます。

再掲ですが、最後に【目指したいこと】を少し書き加えました。

長文ですがそんなに読みにくい文章ではないかと……思います。

 

 

 

はじめに……請願を提出するに至った理由

 

 私がダブルケア当事者の集いの場、おしゃべりの場、想いの共有の場『ダブルケアカフェ』を開催するようになったのは、平成283月です。そこから水沢会場で月1回、のちに花巻会場と江刺会場で隔月開催するようになり、約4年が経とうとしています。令和元年10月時点で開催回数68回、延べ238人の参加がありました。この人数は、当事者だけでなく、興味があって来た方、お仕事関係で来た方を含めた大人の数字です。子どもの数は含めていません。このダブルケアカフェで出会ったダブルケア当事者は15名です。私たちが主催した勉強会等で出会った当事者まで含めると、20名以上となります。

 

 私がこのダブルケアカフェを開催するようになった理由は、私自身が当事者で、誰にも相談できず、子どもと認知症の義母と過ごす時間がとても苦しいものだった経験からです。ママ友には介護の話はしづらく、子育て支援センターに行く回数も減り、かといって介護者教室に行っても、まったく年齢層の違う人たちの集まりだったために、自分の思いを共有できる場所が欲しいと思っていました。そこで、無いのなら、自分で立ち上げようと、『ダブルケア仲間』探しから始め、徐々に同じ思いのダブルケアラー(ダブルケア当事者)が集まるようになり、現在に至ります。分類でいくと、当事者同士のピアサポートの場であり、専門家の居る場所ではありません。

 

 最初は、このダブルケアカフェだけを細く長く継続していけばいいと思っていました。ですが、ダブルケアカフェの開催を重ねるうちに、カフェ参加者たちから、介護や子育ての専門職でも『ダブルケア』という言葉や、その抱えている悩み、問題への理解が薄くて、ガッカリすることがある。窓口でダブルケアの説明をして疲れてしまった。という声を聞くようになりました。

 そこで、当事者の想いの共有の場の設置だけでは足りないのではないか、当事者が自分たちの想いや、置かれている状況を発信していく必要があるのではないかと考え、201711月にはシンポジウムを、20192月と6月には勉強会を開催しました。

 

 岩手県では、2018年に『いわていきいき2020』にダブルケアの記載がされ、さらには今年度からのいわて県民計画にも『ダブルケア』という言葉が載りました。これは、全国でも例が無く、岩手県は取り組みが速いと、ダブルケア研究の第一人者、横浜国立大学教授の相馬直子先生がおっしゃっていました。わたしは、総合計画の素案の段階で、ダブルケアの言葉があることに気付き、心の中で、『これで岩手県全域でダブルケア支援の輪が広がり、ダブルケアへの理解が深まる。孤独に抱え込むダブルケアラーが減っていくであろう』ととても期待を抱きました。なぜなら、そのころには私の元には、奥州市のみならず、他の市町村のダブルケアラーからも声が届いていたからです。しかし、私の想いがいくら強くても、奥州市より遠い地域で直接私がダブルケアカフェを開くなどの支援はできません。ですから、総合計画にダブルケアが記載されたことは、私にとって、どうか、遠くにいるダブルケアラーの近くに、理解者となってくださる方が増えますように、という希望を持てるものであったのです。

 

 それと同時に、総合計画に載ったことで、私たちが開催する『ダブルケア勉強会』は、支援者や政策に関わる方々にとって、きっと必要な勉強会になる!と、一生懸命助成金申請をしたり、横浜の講師方と連絡を取り合ったり、もろもろの準備をして開催してきました。私は、行政がなんでも主導すればいいとは思っていません。すこしおごった考えだったかもしれませんが、ダブルケアというまだ聞きなれない問題の勉強会を県に代わって、講師とのつながりや、勉強会で必要な事のノウハウを持った私たちが助成金という方法を用いて、県の予算を使うことなく開催しているつもりになっていました。

 しかし、実際には、そんなに参加者は増えませんでした。2017年シンポジウム(奥州市)は約60名。20192月勉強会(奥州市)は26名。20196月勉強会(盛岡市)は25名。

2019年の2月と6月には県の長寿社会課の方がいらしてくださいましたし、男女共同参画センターの方もいらしてくださいましたが、県から子育て関係の方はいませんでした。私たちダブルケアは長寿社会課だけの問題でしょうか?私たちは平均年齢で言うとおそらく40歳くらいです。子どものいる父親母親です。子育て関連の方はダブルケアに興味が無いような気すらしてきました。

 そこで思うのです。きっと県庁の9階では『ダブルケアってどこで担当する問題?』となった時に、どこの課も積極的には引き受けたくないのではないか…だって忙しくなるもの。『介護でしょ?子育てでしょ?いや最初に全国調査したのは内閣府の男女共同参画局だったぞ、そっちが担当だ!』と、内部で押し付け合っているように想像してしまいます。

 そうではなくて、各課の方が情報共有し合い、互いに協力してダブルケア支援に当たって欲しいのです。私たちは、『子育ての窓口はあちらです』『介護でしたらこちらです』『障がいでしたらそちらです』と言われてしまいます。でも、私たちは、子育てと介護など複数のケアを分けて考えて生活しているのではありません。一つの家庭の中に両方があって、それらは複雑に絡み合って私たちを追い詰めるのです。どこでも共感してもらえなくて、孤独に奮闘しているダブルケアラーがきっとたくさんいます。

 

 いわて県民計画にダブルケアを『載せただけ』で終わらせたくない。ならば、具体的にどういう支援を求めるか、ダブルケア家庭も過ごしやすい社会の推進を、そして、ダブルケアラーを孤立させない仕組み作りを、当事者から声を出していこうと思い、請願を提出する決意をしました。

 

 

 

【ダブルケアとは】

 ダブルケアとは、『狭義:育児と介護の同時進行時の責任・負担・ニーズの複合化。広義:家族や親族等、親密な関係下の複数のケア関係におけるケア責任・負担・ニーズの複合化と、複合的課題』と、ダブルケアという言葉を生み出した相馬直子横浜国立大学教授は開催された勉強会資料に記述している。

 

【ダブルケア当事者(ダブルケアカフェ参加者)から聞かれる声】

●介護に手を取られたり悩んだりしていて、子どもとのかかわりがしっかりできていないと思うことがある。逆に、子育てに手がかかるときは、要介護者に対してしっかりお世話ができていないと思うことがある。といったように、きちんとできていない自分を責めている人がいる。

●もう一人、子どもが欲しいと思うし、年齢的にも喫緊のこととは思うが、介護も抱えている今の状況では、無理だろうとあきらめている。でもあきらめたくないという思いも常にある。

●育児をしながら介護をしている人なんて、私の周囲にはいなくて、自分一人だけがなんでこんなに大変なんだろうと思っていた。ダブルケアカフェで、同じような境遇の人と出会えて、これまで誰にも話せなかった介護の話も安心してすることができた。

●若年性認知症の家族がいる。将来のこともあるし、自分の積んできたキャリアのことを考えると、私もすぐに働きたいと思うが、なかなか若年性認知症の人に対する支援情報が得られず、『今のところ無いんです』という返答で、途方にくれる。認知症本人は、まだ若いので、既存の高齢者デイサービスに行くことやヘルパー利用には大きな抵抗があり、拒否感が強い。※この認知症ご本は、現在は若年性認知症の担当実績のあるケアマネさんに変更し、同じく対応経験のあるデイサービスに『仕事に行っている体で』通うようになりました。必要なのは、実際に対応している実践例を関係機関で共有し合い、『実績のある担当者に遭遇してラッキーだった(またはその逆)』ということの無い支援・サービスを提供できる仕組みである。

●夫に、ダブルケアの辛い気持ちを話しても、なかなか理解されない。夫も仕事が忙しく、家庭の中の事まで頼める状況にない。結局は私(妻側)が頑張ればいいことなのかと、自分の体調が悪くても踏ん張っている状況だ。

●今まで、子育てのことを話せるママ友はいたが、介護の話はなかなかできる場所がなかった。ダブルケアのことを安心して話せる相手がいなかった。

●介護にも子育てにも手がかかり、まったく自分の時間がとれない。仕事をしたいという思いもあるが、保育所入所できない。そもそも、介護申告を提出するにあたり、要支援では保育所入所はできない、あるいは、待機児童が発生している現段階では要介護1でも保育所入所は難しいと言われた。介護申告書も、主に身体介護を前提とした様式であり、身体は元気だか認知症がある場合の介護については当てはまらない様式である。同じく、高齢者施設の入所申請に当たっては、入居を希望する理由に、主たる介護者が子育て中である、妊娠中である、出産予定である、といった想定がなされていないものも多くある。

自分が体調を崩し、お医者さんの取り計らいで役場の相談窓口を訪れたが、その対応にショックを受けた。病の身を奮い立たせて公的機関を頼ってもただ時間と心身を損じるだけで、それならば自分が我慢して耐えればいいのだとやるせない気持ちになった。

 

【目指したいこと】

 私たちの目指したいことは、大きくふたつあります。

 一つ目は、ダブルケアの苦を理由とした、虐待や無理心中などの事件が起こるようなことがない社会です。

 二つ目は、ダブルケになるかもしれないみなさんが、ダブルケアになっても安心、大丈夫と思えるような社会です。

 

 一つ目に関しては、いつ起こってもおかしくありませんし、現に、『ダブルケア』と言う言葉が使われていないだけで、ダブルケア家庭における、虐待、無理心中などの事件は全国で起きています。

 二つ目につきましては、私たちの現在の周知活動は、どうしても、苦労話や問題点の話ばかりが目立ち、『ダブルケアになったらおしまいだ!』と思われるような活動になっていることは否めません。しかし、本当は、ダブルケアになっても大丈夫です、安心してください、というメッセージも伝えながら活動していきたいと思っています。そのためには、具体的な『大丈夫・安心な理由』が必要です。

 

 ダブルケア当事者がダブルケアの苦労を最初に相談するであろう窓口は、本当にたくさんあると思われます(注:自分がダブルケアであるから苦しいのだと自覚せず、自分が頑張ればよいのだと抱え込んでいる当事者もいると思われます)。保育園の先生、学校の先生、子育て支援センター、地域包括支援センター、ケアマネージャー、メディカルソーシャルワーカー、赤ちゃん訪問、各種法人窓口、民生委員、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、病院、など、とても多い窓口が考えられます。その中で、『相談してがっかりした』話もあれば、意外な場所で理解者・支援者とつながることができた人もいます。

 できるだけ、多くの人に、ダブルケアに関する基本的な知識を持ってほしいですし、その方たちから、ダブルケア専門窓口へつながる仕組みができれば、なお良いのではないかと考えています。

 ダブルケア専門窓口において、子育て支援と高齢者支援、障がい者支援などの異なる複数の支援体制をコーディネートし、家庭・家族の状況を把握しながら、その家庭家庭に合った家庭丸ごと支援体制を、支援者と家族が一緒になって考えていける場があれば、救われるダブルケア当事者が増えると考えます。

 

 

 

 

やはたはつえ♪