すでに3作目。
肩がこらない映画もいいものです。
映画「お終活 幸春!人生メモリーズ」
脚本・監督:香月秀之
出演:高畑淳子 橋爪功 剛力彩芽 小日向文世 三田佳子ほか
この他にも、なかなかの出演陣が。
これは、単に「終活」のススメって思うでしょ。
ところが違う。
老後に備えた方がいいアレコレを詳しく教えてくれたりもする、けっこうタメになる映画でもあります
そして、コメディ要素も有りのホロっとする場面も。
全編、さだまさしさんの楽曲に溢れています。
主人公の千賀子(高畑)が所属する合唱サークルが歌う「秋桜」で、ワタクシ、ホロっとしてしまいました。
大原真一(橋爪)は、とっくにリタイアしているが、現役時代と同じように妻に依存している日常を送っている。
お茶は、黙っても出てくると思っているし、自分で出来るのに「おい、お茶」と命じて、妻千賀子(高幡)に、軽くあしらわれている。
千賀子は、外国にいる息子と、近く結婚する娘で子育てを終了して、なんの心配もなく好きなことをして暮らしている。
その娘が、親と同居したいと言い出し婚約者とトラブルになったりしている。
真一の後輩の加藤(小日向)は、認知症が進んできた母親を一人でみている。
母をみてくれていた最愛の妻は、先に逝ってしまった。
徘徊が進む母のことで、ご近所から迷惑がられ、住まいの退去を迫られていて、真一に相談したりしている。
人は、どうやって「老い」と向き合うのか。
生活スタイルが変わった夫婦は、どうやって折り合いをつけていくのか。
老後の、子どもたちとの関わりは。
など、どこの家庭にも当てはまる事例なので、我がことのようにして観ていられるかも。
実際問題、徘徊してしまう認知症の老人との付き合いは、とても過酷です。
こんな映画みたいにはいかないのが正直なところ。
この程度で済んでいれば良いが、認知症は、もっと過酷な症状で周りが疲弊してしまうことも少なくない。
だから、認知症の人でも心はあると言われても、そんな綺麗ごとでは解決しないことも多い。
娘が、自分の親と同居したいと言い出した場合、夫となる人は、肩身が狭くなるのも事実だと思う。
自分たちで、新しく家族を築いていきたいと思っていたら、なかなか受け入れがたいだろう。
いやしかし、一昔前みたいに、夫となる人の実家に同居とならないのが、令和の時代だわ~
私には子供はいないが、早く出て行ってくれと思うなぁ、きっと。
友人たちもそう言っている。
学校出たら子育ては終わりと言い切る友人もいるくらいだし。
家族なんて、号令かけたら集まるくらいの距離感でいいのだと、私は思っている。
橋爪功さんが出ている、高齢家族の映画って、他にもあったよね。
なんだっけと友人と思い出そうとしたが出てこなかった
シリーズで観ていたはず。
家に帰って、調べたら「家族はつらいよ」だった
似たような家族が出てくるが、こちらは山田洋次監督作品。
奥さんは吉行和子さんで、亡くなられてからは新作は出ていない。
こちらの家族は、3世代同居家族だった。
こちらも面白い。
中村玉緒さんが亡くなり、ガッツ石松さんが亡くなり、昭和のスターがどんどんいなくなる。
自分の年を考えると、人ごとじゃないと思えてくる。
今月になって、菅原洋一さんも河野洋平さんも。
訃報を聞くと、いつか「お別れ」の日が来るのだと実感してしまう。
早く、あれやこれや整理しておかなくちゃと焦るのに、なんにもしていない。
明日があるなんて、誰も保証できないのに
認知症のお母さんを演じている三田佳子さんが美しくてため息出るわ
どうやったら、こんな年の取り方ができるのやら。
認知症で無表情な目のときと、輝きが戻ったときの目の表情の切り替えが凄くて驚いた
合唱団の歌を聞きながら溢れてくる想いのときの目と、口ずさみはじめる口元。
上手いなあ~
年輪を重ねた人の暖かな表現にマイッタと思った時間でした。



