こんにちは!木蓮です。
本日も続きをどうぞ!
この話は、アホな女が「フランス」から「日本」へ帰国するはずだったのに、なぜか「中国」に入国していた物語 vol.6
<第6部>
~私の荷物はいづこ?~
流れるように滑り落ちつづける荷物を眺めながら、
すました顔で、ロストバゲージの受付に目標を定める。
忙しなく動く中国の人たちが、
荷物の受け取りレーンの周りから、
いなくなったのを確認した後、
ようやく『ロストバゲージ』受付に向かって歩きだした。
いよいよ、ここで私の荷物の運命が
わかるはず??
しかし、お目当ての場所に到着すれど、誰もおらず、
現在、あまりよくない米中関係を考えると、
「ハロー」と言ったら、まずいのではないか??
など、声のかけ方を鬱々と悩んでいると、
学生らしき男性が、2人の中国女性に挟まれてやってきた。
「パン、パン、パンダ!」(再び何を言ってるかわからず)
どうにも、彼は興奮している。
一瞬、マラソンの有森さんかと思った女性が、
私の傍に来て、
「ロストバゲージ?」と声をかけてきた。
ここに来て「Oui」と答えた私に、
躊躇することなく、
「こことここにパンダして(妄想)」と
中国語で説明をはじめだした。
「ストップ!英語にしてください」と頼むと、
「あぁ……。パスポートは?」と聞かれたので、
すかさず、今の状況を説明し、
バゲージタグを見せる。
すると、突然、
「これ!!!これよ!」
彼女は私のバゲージタグを、
すごい勢いで取り上げ、
「空港で荷物を預けたら、
必ずこのタグがあるの!!
これがないなら、荷物が出るはずないじゃない!」
(勝手な妄想)
と、彼に向って怒りだした。
「僕は絶対にもらってない!(妄想)」
彼も譲らない。
はぁ……。
このくだり、何回目?
思えば30回は聞いただろう。
全く話が前に進まないのだ。
私の後ろに並んでいた
北欧の人らしき2組のカップルは、
首をすくめている。
私も徐々に
時間が心配になってきた。
なにしろ、私は今から、
『大韓航空』に向かい、
またしても、今の状況を説明をする必要があるのだ。
しかし、私の状況など知らない男性は、
なおも食い下がり、約31分後、
ようやくお互いの妥協点を見つけたようだ。
日本以外の国の人たちは、
とにかく自己主張が激しい。
自分の主張がとおるまで、
どこまでも自分を信じ突き進む。
この精神を見習うことにし、
私も負けじと話し始めた。
「私には時間がない。
だから、すぐに私の荷物を見つけて!」と伝える。
有森さんは、私のチケットを見直して、
「あなた、本当にこんなルートに乗る気?!」と、
驚いた顔をした。(今日何回目?)
「YES !! 吉祥航空は素晴らしかった。
とにかく、私の荷物が関空につけばいいの。
荷物がここに来る必要はないから、
ヘルシンキから関空に送って!」
事態を把握した有森さんが、
「安心しな!」という顔で、
すぐにどこかに電話をしはじめ、
言い合いをはじめた。
横では助手の子が、
「パンダとか、パンダとか、パンダとか?」
なにやら私の知らない地名を話している。
電話を切り終えると、
「OK、荷物はヘルシンキにある。
何にも心配しないで次の飛行機に乗って!
あなたの後を追って、荷物が着くから」と言った。
「ほんとに!?絶対!?」
何度も念を押し、
「大丈夫!」と言われたので、
とりあえず、フィンエアーよりはましだろうと
信じることにした。
さぁ、税関を取って扉の向こうへ!!
朝6時過ぎ、辺りはしーんとしている。
だけど、どうにもこうにも、
さっきの緊張感からか、
喉が変に渇き、お腹もすいている。
大韓航空のチェックインまで、
もう少し時間があるようだ。
どうする?私!?
中国でご飯を食べる??
今まで散々、中国の食器の話も聞いているし、
熱湯で洗剤を洗い落として、
食べられる確証もない。
ふと、紙に包んであるものなら、
大丈夫かもしれないと思いつく。
そんな私の気持ちをまるで読んだかのように、
目の前にはケンタッキー!!!
よくわからないまま、
店内に入ると……。
ただただ茫然。
私は確かにケンタッキーに入ったはずなのに、
ほとんどの人が、箱に入ったイチゴに
かぶりついていた。
な、なんで!?
<つづく>

