川沿いにある公園で
続けている太極拳クラブでは
〈図書部〉という部活も行っています。
これは自然発生的に生まれたもので
部長のJ嬢が自宅で所有する本を持ってきて
私たちに貸し出してくれるというものです。
ほかの部員たちが本を持ってきて
まわしてくれることもあります。
自分で選んだわけではない本たち。
おもしろくない本があってもよさそうなのに
J嬢が持ってきてくれる本には
ハズレがありません![]()
「片をつける」
という本です。
今回、借りたこの本も
清々しさの余韻が残る一冊でした。
あの、断っておきますが
断捨離とか片付けがメインの本ではありません。
物語の中では
片付けは重要なテーマですが
あくまでも主軸は〈人〉です。
おそらく年代も違うであろう
二人の女性が出会い、
片付けをしながら
ときめいたり
悲しんだり
怒ったり
葛藤したり…
しながら生きています。
そのあり様が平易な言葉で綴られています。
けっこう簡単に読めちゃいます。
殺人もない
色恋沙汰もない
大事件も起こらない
ある意味、地味で平凡な暮らし。
でも、もう若いとは言えない
二人の女性はそれぞれに
生きてきた人生の中で
寂しい思いや苦い出来事も
経験してきているのです。
主人公は幼少期に
自分を顧みられることなく
育ってきたので
価値のない人間だ、と
自分のことをどこか卑下して
生きています。
出会いは最悪だったものの
ひとりの年上の女性との出会いによって
今までとは違った経験を
重ねて行くことになるのです。
大事件の起こらない物語。
それに油断して
電車の中で読んでいたら
終章に出てくる
〈女性からの手紙〉を読みながら
涙がこぼれてしまいました。
不覚![]()
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明治、大正、昭和の初期まで
続いてきた(あ、それ以前はわかりません)
家族のかたち
は、形骸化してきています。
それに反比例するように
日本人の寿命はどんどん伸びて
そうそう簡単には
死なない時代になっています。
これからを生きるワタシタチ。
結婚をするの?
子どもは?
ひとりなったら?
病に倒れたら?
なかなかに不確実なこれから。
こういう本はなにか小さな
〈救い〉
になるような気がしています![]()
