去年、半額の時に、
サスペンスのDVDを2本、借りてきておりまして、
なぜかおめでたいこの元旦の日に、
不幸つづきの人生を送らざるを得なかった
そんな男女のストーリーを見てしまいました。
大西信綱という、この役者さんはいいですね〜。
はじめてちゃんとみましたが、
(↑これは、後で調べたら違ってた。
このヒトは「キャタピラー」の主演俳優さんじゃないか〜![]()
凄いなぁ、このヒト
)
ぐいぐいとヒトを惹き付ける魅力がある。
原作は吉田修一。
「悪人」の作家さんです。
(気がついたら、原作本をポチッと注文してた〜)
人間を深いところまでえぐります。
表面的なところには興味がない。
暗く、深い闇の底に落ちてしまった
泥だらけの魂。
そこにあるせつなくも美しいカケラを
すくいとって作品にしている作家さんです。
自分でやりたいこともなく、
ヒトとの関わりにも絶望して、
将来に何の展望も希望もなく、
ましてやお金などあるはずもなく…
というところに、
セックスは大きく口を開けて待っているのだなぁ。
この映画に出てくるセックスも、そんな感じ。
快感のためのものではまったくない。
子どもが欲しいから。
愛し合ってるから。
より親密な関係を築きたいから。
などという、
ある意味、健全な理由とはまったく別のところに
男女のまぐあいがある。
映画の中では、そんな暮らしぶりを
「二人で不幸になるために」
という言葉で表現していますが、
この言葉ですら、まだ真実ではないようにも思えます。
どうしていいのかわからず、
自分が何を考えているのかもわからず、
死のうとすることにも疲れて、
生きている。
そういう苦悩が、
言葉ではなく、
ただじっと居る、その姿の中にあらわれています。
人間って、本当にわからない。
理屈通りの善悪でははかれない。
罪というものを、
まるでコートについたホコリのように
パッパと手で払い落として、笑って生きている奴もいれば、
それを背負いきれるかどうかを考えるまでもなく
一生かけて、それを背負い続けようとするヒトもいて、
幸不幸も、善悪も、
何もかもが混沌と、ただ闇に沈んでいく。
この映画に出てくるヒトたちは、
「なんで?」
という問いかけをしない。
たとえ言葉が返ってきたとしても、
そこに真実がないことを
知っているからなのではないか?
ということを考えさせられてしまいます。
ブツッと唐突にエンディングをむかえる映画ですが、
その先に愛があるのかどうか?
どうやって心で感じとるのかということは、
きっと、見た者にゆだねられているのでしょう。
すがすがしくはないですけれどね、
心に残る秀作でありました。
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