「洗礼者聖ヨハネと聖ヒエロニムス」
1580年
油彩 カンヴァス
147×126㎝
ナポリ カポディモンテ美術館
もう~ 何て分かり易い絵っ!
左に羊を連れ、十字架を持っている事で
洗礼者聖ヨハネと分かり
右にはライオンを連れているので
聖ヒエロニムスと即分かります。
洗礼者ヨハネが持つ十字架の先に付けられた紙には
「 ECCE AGNUS DEI 」と書いてあります。
意味は「見よ、神の子羊」です。
洗礼者ヨハネは
キリストの洗礼を行った聖人です。
ふと、疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう?
「キリストの弟子にもヨハネっていましたよね?」と。
そうなのです。
ちょっと、ややこしいのですが
有名なヨハネさんはお二人いらっしゃいます。
ヨルダン川でキリストを洗礼したヨハネさんと
キリストの弟子だったヨハネさんです。
お弟子さんの方は
洗礼者と区別をする為に「使徒ヨハネ」と呼ばれています。
宗教絵画のタイトルには
二人のヨハネの区別をする為に
「洗礼者ヨハネ」
「使徒ヨハネ」
と、必ず書いてありますので
これから気をつけて見て下さいね。
洗礼者ヨハネさんの方には
必ずと言って良い程に十字架があり
子羊も一緒の時が多いですから分かり易いですよ。
子羊の意味は
ズバリ、キリストを意味します。
キリストは「神の子羊」と言われているんです。
1630年にフランシスコ・デ・スルバランが描いた作品があります。
タイトルは「神の子羊」
(来日していません)
この絵は
日本人が観たら子羊が足を縛られて横たわっているだけの絵です。
が、しかしですね
キリスト教徒が観たら即理解します。
「キリスト」だと。
絵画からでも文化や宗教の理解の差は大きいですね。
聖ヒエロニムスの方ですが
いつもライオンを連れています。
荒野でライオンの足からトゲを抜いてあげた事から
絵画の中では
常に一緒、仲良しこよしです。
聖と名がついているのに
実は彼はキリスト教には興味が無かったと言われています。
ギリシャ語、ヘブライ語をはじめとする諸言語の天才で
豊かな古典知識を備え、聖書の訳と研究に大きく大きく貢献した人です。
重病を体験した事で神学の研究に命を捧げると決意しました。
四大ラテン教父の一人でもあります。
絵画の中で
真ん中にいる男の子は
大きな聖書を聖ヒエロニムスに見せています。
豪華なお洋服を着た小姓さんですね。
彼は鑑賞者の方に目線があります。
鑑賞者とは、つまり、絵を観ている私たちの事です。
ブログでの絵画解説は良いな~とつくづく思えます。
来日していない他の絵も貼り付けて説明できますものね。
ティツィアーノとヴェネツィア派展のブログも
多くの皆様にお楽しみいただけたら
本当に嬉しく思います。
それでは、また明日の
ティツィアーノとヴェネツィア派展ブログでお目に掛かりましょう。
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