選んだ温泉は、大阪一の秘湯、山空海温泉。訪れるのは、ずいぶん久しぶりです。
くまるさんのブログで拝見した時は、シンボルの温泉マークが剥げていましたが、果たして・・・。
もっちい登山部で登山に出かけるつもりでしたが、天候により、温泉に変更。メンバーより『空いてる温泉に行きたい。』との希望がありましたが、どこの日帰り温泉も混む時期です。空いてるとこなんてある?というわけで、山空海温泉。
メンバーの都合上、兵庫県側から入ります。私は川西市に4才から12年ほど住んでいたので、土地勘があります。畦野で芋掘り、妙見山へ遠足に行った思い出がありますが、今や当時の面影はない住宅地に変貌し、広くなった道路を走ります。
能勢電の日生線の高架をくぐってから、ぐいぐい山道を登って、173号線との交差点を越えてから、一庫ダム沿いの道をダム湖に沿って走ります。こんなとこに温泉があるのでしょうか?あるんですよ。それも大阪一の秘湯です!
長女『この奥に温泉あるん?』
部員M『空いてる?』
長女『だんだん山奥に入る感じがいいなあ。』
副部長『・・・』爆睡中。
もっちい『ものすごくええ温泉なんやけど、初めに言うとくわ。けっこうボロいで。倉庫か小屋みたいに思っといて。ジャグジーやらサウナやら露天風呂はないし、畳の休憩所でマンガ読んでゴロゴロとかは無理やし、シャワーの水圧はしょぼいし、もしかしたらシャワーないかもしれんし、脱衣所のロッカーも少ししかないかもしれんし、食事処はないし、湯上がりにデザートもないし、靴箱もないし、ついでに、前に行ったのをノートで調べたら13年前の夏やから、記憶もおぼろげやし、まあ、普通の日帰り温泉施設とは違うから。ただ、普通の日帰り温泉施設に設備はかなわんけど、お湯は素晴らしい!硫黄の香りに卵味!』
私と温泉巡りをする長女は、山奥でもボロくても大好きですが、一般の日帰り温泉施設をイメージしているであろう人に、いちおう事実を伝えておきます。私達は、山奥だったりボロかったりすると嬉しい人種ですが、果たして・・・。
川沿いに湯小屋があり、屋根に真っ赤な温泉マークがあります。剥げてないですね。塗ったのでしょうか。
狭い橋を渡り、駐車場に停めますが、軽自動車で良かったです。
川沿いの細い道を歩きます。対岸の大きな農家には立派な蔵があります。
長女『ああいう家、かっこいいなあ。憧れるわあ。』
もっちい『蔵、母屋、離れ、納屋やなあ。温泉が近いし、ええなあ、たまらんなぁ。昔は汲み取りが当たり前やったけど、こう見えて、今は水洗なんかなぁ?俺なんか、高2までポットンやで。おつり来るねんで。おつり、わかる?誰のかわからん糞尿のおつりやで。キモすぎやわ。今はいい時代や、感謝せなあかん。』
なんか、年寄りみたい。
エントランス?の感じが変わっているので、受付のおじさんに、13年ぶりに来たことを話すと、前とはだいぶ変わっているとのこと。 ワンワン吠えていた番犬のような犬は居ないし、屋根の温泉マークは、年末に塗り直したとのこと。
昨年の台風で、以前からあった小屋が流されてしまったそうで、その場所には他の場所から移したプレハブ小屋が置かれています。
もっちい『ここで休憩できるんですか?』
山空海温泉おじさん『これは、貸しとんねん。常連さんが湯治すんのに泊まってるんや。』
もっちい『いくらくらいで借りられるんですか?』
山空海温泉おじさん『月2万円や。』
もっちい『住んだらかなりお得ですね。毎日温泉に入れるし。』
山空海温泉おじさん『住まれへんで。別荘みたいなもんや。』
もっちい『温泉から出たり入ったり、のんびりお泊まり、いいですね。年末ジャンボ当たってたら借りますわ。憧れの温泉付き別荘ライフですね。』
1人800円を払い、湯小屋へ。手前が男湯です。以前と同じ。

男湯の扉を開けると、13年前の記憶が蘇ってきました。脱衣所は変わらないと思います。

落人さんと来て、温泉に入った後、オッサン2人に不似合いなオシャレなカフェで石窯で焼いたピザを食べたなあ!
手早く脱衣し、温度計を持って浴室へ。
うわあ、卵の香り!壁に『静かに入浴して下さい』との貼り紙があるせいか、皆さん、浴槽で黙想しています。
『浴槽、黙想、眠りそう!』
窓に面して浴槽が2つ。左側が40~42度、右側が36~40度の設定だと貼り紙に書かれています。壁際に1人サイズのステンレス製の浴槽があり、大柄なおじさんがぎゅうぎゅう詰めに入浴中です。浴槽じゅうがおじさんだらけで、抜けなくなったのかな?と心配になるくらいです。
左側の浴槽に入ります。 ああ、気持ちええなあ。かじかんだ手足がじんわりと温まってきます。真冬の温泉の醍醐味です。
この浴槽には2つのホースから源泉そのままと加温した源泉が注がれており、それぞれの量で温度調整しています。41・5度くらいで、適温です。
隣の浴槽に移ってみると、36度。身動きもせずにじっと壁に身体を預けるようにしているおじさんをよく見ると、眠っています。結局、私が浴室にいた30分あまり、このおじさんは、姿勢を変えず眠ったまんまでした。温泉で、湯に浸かったまま、ここまで本気で眠っている人を見たのは初めてかも?いい温泉の証でしょうか。
源泉そのままのステンレス浴槽でぎゅうぎゅう詰めになっていたおじさんが無事に?出られたので、私も、冷たい源泉にチャレンジしてみます。
すっかり減った源泉に、恐る恐る温度計を入れてみると、17度!寒すぎやん!でも、せっかくだから、おじさんのエキスとドバドバ注がれる源泉をブレンドした浴槽に、気合いを入れて入浴します。冷たい!でも卵の香りがたまりません。ホースから出たばかりの源泉を、ごくごく飲んでみます。ほんのり卵味で、すっきり美味しいです。
持参している温度計は、酸化還元電位も測定できるのですが、この源泉浴槽の数値が-160くらいの数値でした。PHも関係するので、低ければいいというだけのものでもなく、ネットでもいろいろな情報がありますが、あちこち測定した現実として、-の数値が出ることは少なく、鮮度がかなり良いということは言えるのかなあと思いました。新春早々、マニアックな活動をしていますが、今年は、よりマニアックに温泉を追求していきたいと思っています。
寒いので、加温された浴槽で温まります。やっぱり、ここがいいですね。窓からは、長閑な田舎の風景が見え、浴室の静けさの中、お湯と源泉と注がれる音だけが響いてきます。
ここは本当に大阪?
はるばる旅してやってきた湯治場の共同湯のよう?薄暗いのも、湯気が充満しているのも、湯治場のような雰囲気を醸し出しています。 特に、眠ったまんまのおじさんがいる浴槽は、居心地が抜群です。いったいどのくらい眠ってるのでしょうか?ここは夕方5時に閉館なので、『お客さん、閉館ですよ。』と言われて起きるのでしょうか?
副部長がとても気に入ったみたいで、また行きたいと繰り返していました。きっと副部長なら浴槽で眠るはず。なんせ、のび太君並みの寝つきの良さだから。
湯小屋から出て、外を歩くと、冷たい空気が心地良かったです。13年前と変わらない風景のなか、変わらず源泉を大切にして営業されていることがよくわかりました。
たぶん、自宅から一番近い硫黄の香りのする温泉だと思います。改めて、好きになりました。また行きたいと思います。確認し忘れましたが、源泉の持ち帰りはどうなってたのかなあ?
木曜日金曜日が定休日で、営業時間が10時から17時。素晴らしい勤務時間、年間休日です。こんな温泉、経営したいなあと思いました。
関西一とは言えないけれど、関西有数で、たぶん、大阪一の秘湯です。
王将で食事。ごちそうさまでした。












