■映画『ミッドナイトスワン』を観て・・・
草彅剛さん主演の映画『ミッドナイトスワン』を再度、拝見しました。
色々なことを感じさせてくれる映画ですよね。
第44回日本アカデミー賞にて、8部門優秀賞+新人俳優賞を受賞した作品で、
トランスジェンダーの主人公と親の愛情を知らない少女の擬似親子的な愛の姿が描かれています。
トランスジェンダーの主人公と親の愛情を知らない少女の擬似親子的な愛の姿が描かれています。
<新宿のニューハーフショークラブのステージに立っては金を稼ぐトランスジェンダーの凪沙(草なぎ剛)は、養育費を当て込んで育児放棄された少女・一果を預かる。セクシャルマイノリティーとして生きてきた凪沙は、社会の片隅に追いやられる毎日を送ってきた一果と接するうちに、今まで抱いたことのない感情が生まれていることに気付く。>
※YAHOO!映画から引用
血がつながっていなくても、お互いに相手を大切に思うことができた時には、本物の親子以上に親子になっていることもあるもの。
それに伴い、凪沙は一果の「お母さん」になりたくなってしまい、悲劇が生まれます・・・。
(※ここからは若干ネタバレになるのでご注意!)
◇
自分の身体と心が不一致である状態というのは、ノーマルの私たちは分からない苦しみがあるものなんでしょうね。
例えば、私たちも、「ここは自分の居場所ではない」と感じるところにずっといるのって、苦痛ですよね。
その何倍もの苦痛を感じながら生きているのって、辛いでしょうね。
ただ体の手術をしたら、一致するものなのかどうかって、難しい話かもしれません。
もっと根本的に「自分のことを受け止められない」から、苦しんでいる場合もあるからです。
性転換に限らず、顔の整形でも、一度やると、次々にやってしまう人っているもの。
それで、いつか満足いけばいいのですが、本当に受け止められないのは、顔そのものではなく、「自分自身」である場合は、
もっと違う形で自己を受け止められるようになる必要があるんですよね。
個人的には、別に整形反対派ではなく、整形をしたい人はすればいいと思うところはありますが、
(それで自分を本当に好きになれるのであれば)
「色々と気に入らないところがある自分を愛する」というのも、また人生において大事なテーマなんですよね。
特に歳を重ねれば、誰もが「あぁ~」とため息をつきたくなるような変化が出てきますしね。
それでも、それも含めて自分を受け止める大切さ、というか。
(※ここからは、さらにネタバレになるのでご注意!)
凪沙の場合は、単に自己を受け止められないだけでなく、一果の「お母さん」になりたかった(一果に愛されたかった)からこそ、
「性転換をすれば幸せになれる」と考えてしまったタイプ。
「こうであれば、幸せになれるはず」って、危険な思想なんですよね。
「結婚したら、幸せになれるはず」
「出世したら、幸せになれるはず」
「もっと若ければ、幸せになれるはず」
でも、そうなったところで、本人の心が変わらない限り(自分を受け止められない限り)、さらなる「こうであれば・・・」が増えていく。
だから、ありのままの自分を「理想通りではないけど、受け止めよう」と思えるようになった時、本当の精神的な安泰が訪れる。
本来、凪沙は、性転換をしなくても、一果の「お母さん」になれたはず。
またトランスジェンダーでも、生きていける世界はあるし、幸せになる生き方はあったはず。
もっと自分自身のことをきちんと愛することができていたら・・・。
◇
草薙さんが演じた凪沙は、慈悲深いところがある、とても魅力的な主人公でした。
この映画を観て、LGBTQの人たちが、もっと生きやすい世界になるといいなと思ったものです。
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