若い時の苦労は買ってでもせよ | 【余計なお世話ですが】主婦力プロデューサーのブログ

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50歳を過ぎると、だんだん人生の答え合わせができるようになってきたと感じる。

あの時のことが影響してこうなった、みたいなことがたくさん見えてきた。

「琴さん」というのは母の名前。

私が20代独身の時に亡くなったので、子育て論を聞いたことはないけれど、その作品が「私」というものだとすれば、私を通して検証してみようかなと。

 

 

標題の言葉は、子ども部屋に上がる階段の壁に母が書いて貼っていた。

私が反抗期MAXの中学生くらいの時かなぁ。2つ上に兄貴。

もちろん当時は「なるほどそうだよな~」なんて、1ミリも感じてはなかったけどね。

半世紀たった今なら心から頷ける。

若い時に筋肉(心の耐性)をつけておいたら、大人になったときに本当にラクだなと。

 
  

私は父の仕事の関係で2年おきに転校する子ども時代を送った。

正直色々と苦労した。

でもお陰で、本当に多くのことを学んだ。

今では、転校生活という珍しい環境にいられたことを良かったとさえ思う。

 

まず学んだのは「運命を受け入れること」

世の中には、どんなに泣き叫ぼうが自分のどうにもならないことがあるということ。

(もちろん泣き叫んではないが)

何でも自分の思い通りにはいかないこと、運命として受け入れるしかないこともあるということを知ったことは大きい。

 

不妊で苦しんだ時も、最終的に自分の心を落ち着かせたのは、この「運命を受け入れる」ということ。自分には「子どものいない人生を生きる」ということが運命なのだと。

  

今は、特に医療現場で、これまで叶わなかった様々なことができるようになった。

それは一見幸せなことであるようで、選択肢が増え過ぎて悩むことも多くなったんじゃないか、人間の力の及ばないことがあるってこと、忘れがちなんじゃないだろうか。


 

それから「常識は常識とは限らない」ということも学んだ。

方言、慣習、人々の意識も、住む場所が違えばまったく違う場合があるということ。

多くの人が18歳を過ぎてから知るであろうことを、小1から知っていた。

だから転校先で私の方言を笑う人がいても、「こいつ外の世界を知らないんだな」と思うことができた。

ついでに言えば、方言は方言として認識することで、次の土地では絶対に出さない術も身に付けた。

 

同じく常識が変わった話 → 脳は騙されやすいのだ

 

「マイノリティに寄り添う」ことも体験から学んだこと。

自分自身が、常に転校生という異星人であったことで、その疎外感からくる淋しさや哀しみに気づくことができるようになったと思う。

マジョリティが当たり前として気付かずにいることが、マイノリティを傷つけていないかということには敏感になった。

 

 

今は「子どもがかわいそうだから」と父親が単身赴任する人があまりに多いと感じる。それも大して深く考えずに。

「かわいそう」って、何がだろ?って思う。「いじめられる」から??

いじめられるかどうかは分からないし、いじめられないように工夫することとか、いじめられても立ち上がる力をつけるとか、そっちの方が大切なんじゃないかなと。

私には、せっかくの滅多に経験できないチャンスを逃しているように思える。

そして、仕事漬けで孤軍奮闘する父親は「かわいそう」じゃないんだろうか、とも思う。

 

 

親元を離れてからも、苦労はたくさんした。

就活では、バブル景気で周囲がどんどん大企業に就職していく中、ひとり聞いたこともないベンチャー企業に就職した。

(後で、親がコッソリ調査していたことを知ったんだけど・苦笑)

同級生が夏のボーナスで札束をもらっている時、社員寮で給与10万、2週間休みなしなんてザラで、たった一晩母親が様子を見に泊まりに来た時でさえ徹夜で一緒にいられなかったという、今でいえばブラックな働き方をしていた。

 

でも、不思議と辛くはなくて、商売のイロハを学ぶことが楽しくて仕方なかったのが救い。

若かったからできたこと。体力あるし先入観ないし希望しかないし、これが若いという特権。

たった2年半しかいなかったけど、人の10年分くらいの仕事をしたと思う。

新卒ペーペー女子では任せられないような大きな仕事もたくさんやらせてもらった(単に人手がなかったからなんだけどw)。

 

その後も、バイト、契約、派遣、フリーランス、色んな仕事したし、自分で稼ぐ大変さと給料をもらえる有難さも知った。

とにかく20代までは色んな体験をして色んな失敗をして、それが今は全部自分の実になっていると感じる。

 

筋力は若いうちにつけておいた方がいい。

経験値は多ければ多い方が、その後の人生に役立つことも多い。

ボーナスを札束でもらっていた同級生たちは、今、大企業の中で幸せそうじゃない人も多い。

 

 

親の多くは自分の子どもに「しないでいい苦労はさせたくない」のだろうと思う。

でも、いつも先回りして危険を除いてあげることは、本当の愛情なんだろうか。

私が3歳くらいの時、いくら注意してもアイロンを触りたがる私に、母親は体験させないと分からないんだということで一度だけ触らせてみたという。それから二度と近づかなくなったのは言うまでもない。

  

  

どんな経験も役に立つと思ってはいるけれど、もっと大切なことは、今経験していることをちゃんと味わい尽くすことじゃないかと思う。

逃げ腰の経験なら要らない。

そこで感じたこと、考えたことを「それはナゼそう思ったんだろう?」と深掘りすること。

その積み重ねで人はできているんじゃないかな。

たくさんの引き出しを持つことで人生が豊かになるんじゃないかな。