間取りから片付くしくみを作る
整理収納アドバイザーあらいゆきこです。
■お客様が欲しいものは、ドリルなのか?穴なのか?
マーケティング界のドラッカーと称されたアメリカの学者レビットの著書『マーケティング発想法』(1968年)で、「レビットのドリルの穴理論」というのがあるそうです。
「ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』である」
「ドリルをください」と言ってお客様がお店にやってきたとして、「この人はドリルを買いに来たんだ」としか感じ取れない店員さんは、ドリル売り場を案内して終わるでしょう。
ドリルが品切れだったら、「ドリルは今在庫がないんです」と言って売り上げゼロ。
でも「ドリルを何に使いたいのですか?」と聞いて「穴をあけたい」と分かれば、キリ、穴の開いた板、穴あけサービス、ドリルなど様々な提案ができて、お客様のニーズに一番合ったものを提案できるわけです。
「穴をあけるにはドリルを買うしかない」と思っていたお客様からすれば、もっと良い提案をしてもらえれば嬉しいし、「また何かあったらこの店(店員さん)で買おう」と思ってもらえるかもしれません。
私もこの前、洗濯機横のストッカー用にラックを作りたくて、白く塗装されたメラミン化粧板を買いましたが…
「もしかして初めから白く塗られた板があるんじゃない?」と思いつかなければ、「板を買ってペンキで塗って…」と考えていました。
店員さんに「ここの切り端も白にするには、ペンキで塗るしかないんですかね?」と聞いたら、「木口テープがあるよ」と教えてもらえたので、ペンキを買わずに済みました。
また別の店員さんに「こんな棚を作りたいんですけど、どのねじを買えばいいですか?」と聞いたら、「このくらいならスクリュー釘でできると思いますよ」と教えていただいて、ドリルを買わずに済みました。
結果、ドリルもペンキも買ったら1万円近く、時間も足かけ2、3日かかったであろうDIYが、たった1,500円、自宅での製作時間30分でできちゃったんです。
素人知識で「あれが欲しい、これが欲しい」と決めつけずに、
「こんなものを作りたいけど、どうしたらいいんでしょうか?」と聞くことで、
プロがもっといい方法を提案してくれる。ということですね。
■家づくりも具体的すぎると迷子になる
・リビング20帖は欲しい
・キッチンはアイランドキッチン
・リビング階段必須
・リビングにカウンター設置
・・・
という風に要望を出してしまうと、
中には「これを絶対つけなきゃいけない」と思ってしまう担当者もいるでしょう。
「要望通りに間取りを作ってもらったのに、なんか違う…」って、
間取りを何度も修正してもらっている人にありがちなことのようです。
・開放感のあるリビング
・休みの日は家族で料理ができるキッチン
・来客と会話しながら立てるキッチン
・子供が大きくなっても自然とコミュニケーションがとれる間取り
・テレワークにも対応できるスペース
という風に伝えれば、自分では思いもつかなかったプロならではのアイデアをもらえると思うのです。
こだわって注文住宅を建てる人は、家が欲しいんじゃなくて、
「自分たちの理想の暮らしを叶えるもの」が欲しいんですよね。
リビング20帖、アイランドキッチン…が欲しい「根拠」を考えて、そちらをお話してみるといいのではないかなと思います。
私も間取り収納相談や片付けサポートの際は、
「どこを片付けたいですか?」ではなくて、
「今どんなことに困っていますか?どんな暮らし、どんな使い方をしたいですか?」とお聞きします。
自分ではどうしたらいいか分からない…という人でも、
しっかりヒアリングして、最適な提案をします!
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