- 時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)/ジョセフィン・テイ
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イギリスの歴史において、悪人の代表みたいに言われてきたリチャード3世ですが、
はたして、ロンドン塔の二王子殺害の犯人は、本当にリチャードか?
素顔のリチャードとは?
そう世に投げかけたのが、この小説。 ジョゼフィン・テイ女史が1951年に発表した 『時の娘』
歴史ミステリー小説の名作、といわれています。
歴史好きにはたまらない一冊![]()
物語は、とある病院の一室からはじまります。
ロンドン警視庁のグラント警部が、入院中のヒマを持て余していたところに、友人からのすすめで肖像画を手渡されます。
その中に“彼”―リチャード―がいました。
仕事柄、人間の“顔”に大変興味のあるグラント警部は、なぜか強烈に、彼の顔に惹きつけらていきます・・・
これがあの、悪名高いリチャードの顔?
今までの経験上、こんな顔をした殺人犯は見たことがない・・・
そこから、真実を求めて、グラント警部の“調査”が始まっていきます・・・
って、何がすごいかって、“調査”といっても、グラント警部は入院中だから、その場を一歩も離れてないんですよね!
まわりの協力を得ながら、確かな証拠だけを頼りに、ベットの上で、持ち前の観察眼、推理眼をフル回転させて、歴史の中のわずかなひずみをも見落とさず、真実のみをすくい出していく作業は、まさにブラボー![]()
それによって、歴史とは、でっちあげの産物であり、いかにいい加減で矛盾に満ちているか、ということをイヤでも叩きつけられ、ため息の絶えないグラント警部なのでした。
でも、それも仕方がないことなのかもしれない・・・
リチャードに関する記録は、その大部分が、リチャードを倒して王になったヘンリー7世の時代になって書かれたものだから。
はたして、真実のリチャードとは?
私は、ジョゼフィン・テイ女史の推理に1票を![]()
『真実は時の娘なり』