庭のエゴノキが、今年も可憐な白い花をたくさん咲かせてくれました。

 

 

釣鐘のようにうつむき加減に咲く小さな白い花たちは、風に揺れるたびに涼やかな音が聞こえてきそうなほど、静かで凛とした雰囲気。ひとつひとつは控えめでも、枝いっぱいに咲く様子は、まるで木全体がそっと光っているかのように見えます。

 

咲き始めた頃から、庭にはほのかに甘くて少し青っぽいような、エゴノキ特有の香りが漂いはじめました。すっきりとして少しスモーキーにも感じられるその香りは、初夏の朝の空気と混ざり合って、胸いっぱいに吸い込みたくなるような清々しさ。花が咲いていることを目で見て気づく前に、香りで春の深まりを知らせてくれる存在でもあります。

 

実は、散る花を楽しみに、エゴノキの下にひとつの水鉢を置いていました。花が舞い落ちて水面に浮かぶ様子を思い描いて──。

 

そして今朝、目が覚めて庭に出ると、水鉢の中には予想以上にたくさんの白い花が浮かんでいました。その光景に、思わず「わあ…」と声がこぼれる。まるで星を集めたような、静かでやさしい景色がそこに広がっていて、とても嬉しい気持ちになりました。

 

 

エゴノキの花は、咲いても散っても心に残る、不思議な存在感があります。足元にふわりと積もった花びらたちにも、しばらく見入ってしまうほど。

自然がくれる、ささやかだけれど大切な季節の便り。そんなひとときを、こうして写真に残せたことが嬉しい朝でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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