夫と実家に帰って
幸せな時間を過ごした翌朝、
携帯を見たら、
父からの着信が2件入っていた。
何事かと思ってLINEをひらくと、
「お母さんが急性大動脈解離で
ICUに緊急入院している」
というメッセージが
朝の4時35分に入っていた。
え?昨日あんなに家族みんなで
楽しそうに話をしていたのに?
急に背中が、
スーッと寒くなる感じがした。
急いでお父さんに電話をしたら
私と夫が帰った後、急に
心臓が痛くなって救急車で運ばれたという。
手術をしなくちゃいけないけれど
今はまだ、容体が回復するのを
待つしかない、
命の危険があるので
家族には連絡するように言われたから
連絡した、ということだった。
電話を切ったあと、
色々な考えが、一気に頭の中を
駆け巡った。
昨日、色々準備してくれていたから
無理させちゃったのかな、
とか、
あぁそうか。
こういうときのために、
携帯はやっぱり寝室に持っておかないと
ダメなのかな、
とか、
それでも、昨日会えて幸せだったから
万が一、最悪の最悪が起きても
後悔はないはずだ、
とか。
今思うとバカみたいな考えも含めて、
全部が一気に押し寄せてきた。
だけど、心の奥底では、
「大丈夫だ」
という感覚があった。
大丈夫だ。
心配していても
今できることは何もない。
だから、予定通り、
いつも通りの朝を過ごそう。
そう思って、
夫と土手沿いを走りに行くことにした。
家から土手までを歩いて行く途中、
夫がいつものように、
イヤホンの片方を私に手渡してくれた。
左耳から流れてきたのは、
米津玄師の「1991」。
あぁ嫌だ。
涙が出てきた。
こういう時に聞くと、
この曲は泣けるんだな。
「今この曲聞くと、泣いちゃう」
と伝えたら、
夫は「よしよし」と言って、
頭をポンポンと撫でてくれた。
励まされなかったことが、
すごく救われた。
大丈夫だと信じているのだから、
泣く必要はないのさ。
そう思いながら歩いていたら、
私が一番大切にしている
エンジェルナンバーの車が
目の前を通り過ぎた。
あぁ、やっぱり大丈夫なんだ。
神様、ありがとう
走っている途中、
冬の青空に、富士山がくっきりと見えていた。
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