人生、悔いを残さずだっぺ

 

「おとっつあん、どうしたの? 熱でもあるの?」

 

おめえ、なに、言ってるだ?

オラ、いたって普通だっぺ

 

「いや、おとっつあんが、突然そんなまともなことを言うものだから…」

 

じゃ、なにか?

おめえ、オラがまともなことを言ったことはねえっつうつまりか?

 

「そうよ」

 

おっと! えれえ、単刀直入に答えたべな

 

「おとっつあんがまともなことを言ったことって、一度でもある?」

 

う~ん、覚えてねえだ

 

「でしょ」

 

おめえ、なに得意そうな顔してるっぺ

 

「別に、そんな顔してないわよ プフッ」

 

してるでねえか!

 

「まあ、こんな議論してても始まらないわ。おとっつあんの言う通り、人生悔いを残しちゃいけないわね」

 

んだんだ

だから、オラ、悔いを残さねえように、今日も飲んでるだ

 

「………」

 

娘っ子は黙っちまったが、おめえら、いい夢見るだぞ