協力者
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新しいスマホを買ってもらい、ママと商店街を歩いていると欲しかった本を思い出した。
「ママ、あたし買いたい本があるから先にスーパーでお買いものしてて」
あとで追いかける約束をして、ママと別れる。
書店の自動ドアに立とうとしたとき、中からみるからに爽やかな服装の若い男性が出てきた。
「あ!」
その男性を見て、あたしは思わず声を上げた。
ばったりと出くわした若い男性は玲奈のお兄さんだった。
「亜美ちゃんだね?」
玲奈のお兄さんはあたしの顔を覚えていてくれ、声をかけてくれた。
「はい。あの、玲奈から携帯の番号をもらったのに失くしてしまったんです。すみません! ご迷惑かけていませんか?」
ずっと気がかりで、一気に早口になる。
「なにも迷惑はかかっていないよ。……ちょっと時間あるかな?」
拓磨さんは腕時計で時間を確認してから尋ねる。
「はい」
ママには「先に帰ってね」と、メールを送ろう。
駅の方へ足を進め、コーヒーショップへ入った。
夕方のコーヒーショップは空いていて、拓磨さんはあたしの飲み物を聞いて奥の席に行かせる。
ほどなくして、トレーにアイスコーヒーとアイスカフェオレを乗せた拓磨さんが席につく。
「どうぞ」
あたしの前にアイスカフェオレを置かれる。
「ごちそうさまです」
頭を下げて、さっそくストローで一口飲むと、カラカラだった喉が冷たい飲み物で潤される。
「君に付きまとっている女の子は誰?」
ドキッとして、ストローを持つ手がぎくりとフリーズ。
「つ、付きまとっている女の子ですか? どんな女の子――」
「髪は黒髪のボブ。頭から血を流していて、君たちの学校の制服を着ている」
拓磨さんの鋭い瞳があたしの目をじっと見ている。
ひかりだ! やっぱり拓磨さんは霊が見えるんだ。
「彼女にいくら話しかけても何も答えてくれないんだ」
「い、今もあたしの近くにいるんですか?」
「いや、今はいないよ。書店の入口で俺と会った時に消えた。話しかけたのは花火大会の時だよ」
「彼女は吉村ひかりと言います。小学校の時からの仲の良い友達で、5月に交通事故で亡くなったんです」
今、ひかりはいないと聞き、話す決心をした。
『邪魔をしたら殺す』
そんな言葉が脳裏をよぎったけれど、この人ならと、話しはじめた。
「同じ学校の女生徒が死ぬ夢を見たのが発端でした。電車に轢かれ足を切断した女性徒がマンションから落ちて死んでしまったのですが、ひかりが彼女の背中を押したんです。現実では飛び降り自殺になっていました」
「マンションから飛び降り自殺した女性徒のことは玲奈から聞いているよ」
玲奈はいろいろと話しているようだ。それなら話は早い。
あたしは今までの事をすべて話した。
