「Love Step」(348) | HAPPY DAY

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☆ベリーズ文庫(現代・ラブファンタジー・異世界レーベル)マカロン文庫・コミックベリーズ・マーマレード文庫・マーマレードコミックス・LUNA文庫・夢中文庫・ネット文庫星の砂にて執筆させていただいています。

雪哉が予約したイタリアンレストランは朝倉ホテルの数あるレストランの中でも人気のレストランだ。



大きなグランドピアノの前に真紅のドレス姿の女性が座っておりクリスマスソングを弾いている。




窓際の席に案内された雪哉と杏梨、あまりにきれいな窓の外の景色に杏梨はしばし見入ってしまった。



窓はホテルの中庭に面していて、ちょうど色とりどりのイルミネーションが見える。



「きれーい・・・・・・」



杏梨から感嘆のため息が漏れる。



「喜んでくれてうれしいよ」



杏梨が窓から雪哉へ顔を向けてにっこり笑う。



あれ?ゆきちゃんの顔色・・・・・・悪いみたい・・・・・・。



「ゆきちゃん、具合悪い?」



「いや、そんなことないよ どうしてそう思う?」



「顔色がいつもより悪く見えたの」



首をかしげて言う仕草は愛らしい。



「店のライトのせいだよ」



「そうかなぁ・・・・・・」



まだ疑っている杏梨から雪哉は側に立っていたウェイターに視線を向けてしまった。



「クリスマスディナーのコースにしたよ 今日はそれしか出していないらしい」



ウェイターが行ってしまうと雪哉が言った。



「うん♪」



すぐにシャンパンのボトルが持ってこられた。



「シャンパン?」



杏梨が聞く。



「シャンパンだけれどノンアルコールだよ 杏梨はまだ未成年だからね」



シャンパングラスに注がれた気泡が見える金色の飲み物。



「ゆきちゃんは物足りないでしょう?お酒飲まないの?」



「あぁ 昨日飲んだからいいんだ」



* * * * * *



雪哉はおいしそうに食べる杏梨を見た。



ナイフとフォークを握る手がかすかに震え汗ばんでいる。



店に入り席に座わり、ほっとしたせいか身体がだるくなってきていた。



今朝あまりの気分の悪さに熱を測ると38度を超えていた。



驚いた山田は病院へ連れて行き、点滴を受けさせた。



点滴のおかげでだいぶ楽になった雪哉はその後、取引先と商談を済ませ東京へ戻ってきたのだ。



恋人になって初めてのクリスマス・イブを過ごさせてあげたかった雪哉はすぐに休んだ方が良いと言う山田を押し切って来たのだ。



食事をするくらいなら大丈夫だと思ったのだ。しかし、今は頭痛もともない、熱が上がってきたようだ。



「ゆきちゃん?食欲もないみたい」



杏梨の顔が心配そうに曇る。



「そんなことないよ」



そう言ってもお皿の上のチキンは一口ほどしか手を付けられていない。



杏梨は突然立ち上がると雪哉の側に立った。



ガバッと雪哉の額に手が付けられた。




続く



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