【 ワタクシ物語 】3話♪ |  運命学問研究家 檜原有輝

 運命学問研究家 檜原有輝

わたしの使命は 「伝え続けること」

舞い上がる落ち葉の絨毯を

踏みしめて踊るように依子は歩いた。




冬の匂いが大好きだ。



お気に入りの茶色のロングコート、

ピンクのショールを首に巻いて、

モヘア素材の帽子を少し斜めにかぶり、

とても優雅な気分になる。




アイポットから流れる曲は
ストラヴィンスキーの
「ぺトル―シュカ3楽章―ロシアの踊り」

聞こえてくると自然に

鼻歌が出てしまう。



今日、
見学させてもらった老人施設は
上位を争うくらい素敵な建物だった。



あの若い男の子たちの美しさ。

良質の粒は揃っているほうがいい。


口のきき方を知らぬ若い女子などは
入ってから幾らでも教育してやれる。



未来なんて考えようで

なんとでもなる。




施設を嫌がる近所の同年代の人たち。
その気持ちがわからない。



今の施設は昔のような

姨捨山みたいなものはない。




はっきり言って今は
老人バブルの時代なのだ。



バブルの煽りを受けた

中年期の若輩者たちが

その時の資金で立派な建物を作り

高額年金をもらう老人たちを

飯のタネにしている。




お城のような施設が
そこら中に競い合って
次々に建てられているではないか.



しかし、それもあと数年だろう。



日本の政治や経済はやっと

現実を見る時が来たのだ。


バブルの幻想などは、
本来あってはならない時代
であったのだと自覚するべき
時がきた。



汗水たらして働く。

頭を使って生き抜く。



年寄りがそんな戯言をきちんと
言えていれば、もう少しましな
時代だっただろう。


しかし、
老人そのものも、戦後の時代を
頑張ったのだからあとは楽して
当たり前だと時代の都合も考えずに
豪語している始末。


老人医療の無料化も、

こんなことなら辞退したのに。

今になればそう思う。




しょせん、

老人バブルもあっと言う間。

数年後、ふたたび姨捨山の時代が

くることは致し方ない。


その時はすっきり捨てられてやる。


そこんじょそこらの老人とは覚悟を
一緒にしてはもらいたくないものだ


4話につづく♪