悪い奴ほどよく眠る | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
美味しかった店はもちろん、雰囲気の良かった店を紹介していきます。
2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。

AI作成による、イメージ画像です


監督:黒澤明

西幸一 :三船敏郎
板倉:加藤武
佳子:香川京子
岩渕辰夫:三橋達也

岩渕副総裁:森雅之
守山:志村喬
白井:西村晃
和田:藤原釜足
野中検事:竜智衆
殺し屋:田中邦衛

日本未利用土地開発公団の副総裁・岩渕の娘 佳子と、副総裁の秘書・西幸一 の披露宴が高級ホテルで行われました。
報道陣が大勢エレベーターからあふれ出てきました。
5年前、古谷課長補佐が自殺しただけでうやむやのうちに終った庁舎新築にからまる不正入札事件があり、現公団の副総裁岩渕と管理部長の守山、契約課長の白井が関係していたことを思いだしました。
大竜建設の社長と専務が来ていました。
新婦は片足を怪我していています。
捜査ニ課の刑事が来て、開発公団の契約課の課長補佐の和田が引っ張られました。
記者は「大汚職に発展しそうです」と、社に電話しました。
守山管理部長の発声で乾杯。
大竜建設の波多野社長から祝辞。
新婦の兄・岩渕辰夫の祝辞「おい、西、妹をかわいがってくれ。不幸せにしたら貴様、殺すぞ」
シーンとしましたが、波多野社長「おおいに型破りだが、こりゃ名演説じゃ」
ウエディングケーキが運ばれましたが、もう一つ汚職の舞台となった新築庁舎をかたどったケーキで、古谷の飛び降り自殺のあった7階にバラが一輪突き刺さってました。
それを見た司会の白井課長が動揺しました。

汚職疑惑だと新聞は書きたてました。
検察当局には差出人不明の的確な密告状が連日のように舞いこんでいました。 
和田、三浦の黙秘で検察の捜査が難航。
工事費120億円として、30億円キックバックさせていました。

検察官はたぼこを吸いました。
「お宅は雑司ヶ谷ですよね。料亭・初舟から幹部自宅への昭和ハイヤーの乗車伝票があり、支払いは大竜建設になっていますが、これはどうゆうことですか」
逮捕した和田や大竜建設の経理担当三浦の口からも割りだすことができず拘留満期が来て、二人は釈放されました。 
拘置所を出た三浦に対して、さらに背任か横領の罪で逮捕状が出ました。
顧問弁護士は社長からのメッセージを伝えました。
「あくまであなたを信頼しているからよろしく」
それを聞いた三浦は、トラックに身を投げ出して自殺をしました。
弁護士の伝達を聞いた記者は「事実上の暗殺じゃありませんか」

釈放された和田は、自宅に帰っていません。
公団の開発予定地である地獄谷を歩いていました。
遺書を置きました。
突然、西が現れて説得。
翌日の新聞は、和田の自殺だと報道しました。
記者の質問「これでまたまた例の新庁舎の不正入札事件と同様、今度の贈収賄容疑もうやむやになりそうですね」
岩渕「君、君、憶測をつなぎ合わせて変な見方をするのは困るね。もともと何もありゃせんのだ」
記者「世論は大いに疑惑を持ってますよ。なんであの2人は死ななきゃならなかったのか?」
岩渕は「その質問はお門違いじやないかね。三浦君は20日間も尋問攻めに遭って、やっと釈放されたところを、また逮捕状を突きつけられて死んだんだ。和田君にしてもだ、大変真面目な気の弱い人柄だと聞いている。これが根も歯もないことで責められて、釈放された時はひどい神経衰弱だったと聞いている。真相は検察当局に聞いてもらいたいもんだね」

NIモータースに、和田がかくまわれていました。
西が助けて、板倉が住まわせていました。
西「出かけましょう。あんたの告別式」
西は和田を助手席に乗せました。
和田「私を死なせてください」
テープレコーダーを出し「バーでの守山と白井の会話(の録音)です」
「あれじゃ和田は死ぬより仕方がない。今夜は陽気に飲もう」
うなだれる和田に西「和田さん、これでも死ねますか。あいつらをこのまま許せますか。復讐したいと思いませんか。僕と一緒に」

白井は尾行を気にしながらタクシーに乗り、三井倉庫トランクルームに着きました。
偽名の印鑑と鍵から何か書類をポケットに入れ、三井信託銀行の大金庫へ。
そこには500万円がなく、例の新築庁舎の絵葉書が一枚残されていました。 
公団で岩渕と守山に報告。
白井「貸金庫のカラクリを知っているのは、私と死んだ和田しか 知らないのです」
岩渕「守山君が君を疑うのは無理もないね」
秘書室にいた西は、白井のカバンの中に現金を突っ込んで、知らんぷり。
白井はカバンを開けてビックリ。
戻って来なかったので守山が見に来ました。
「何をしてるんだ、君」
守山がカバンを奪い取ったら現金が出てきました。
白井「わ、わからない。どうしてこれが、私のカバンの中に・・・」
正気を失ってしまいました。

夜、白井はタクシーで上町二丁目に着きました。
路地を歩いていたら、暗がりに和田が立っていました。
逃げてそのまま守山の自宅へ行き、和田を見たと言い張りました。
西は和田に「幽霊の役は面白いでしょう。あなたはあいつが苦しんでいるのがうれしくないんですか」
西が、渋谷区松濤にある岩渕の邸宅に戻ったところ、玄関に和田がいました。
岩渕が追い返しました。
佳子を心配している辰夫は「お前たちどうして別の部屋で寝ているんだ。(夜が遅い西に)お前一体何してるんだ。よほどのことをやってるな。親父のためにお前の身を張るようなマネはやめてくれ。佳子をかわいがってくれ、頼む」
聞いていて、佳子は運んでいたグラスを落としてしまいました。

守山「和田の自宅にまで来て、そんなことを。白井君はこのところ、ひどい神経衰弱でしてね」
そんな白井が不正事件を発覚させないかと案じた大竜建設の波多野社長と金子専務は、岩淵と守山に処分を依頼しました。 
岩渕「白井には十分に渡してあるんだろうな。なんとか、落ち着かせるんだ。」
料亭に誘って酒でも飲ませてやるんだと指示。
岩渕の自宅では、副総裁が自らイモを焼いてくれました。
辰夫「どう見ても悪人とは思えねえがな」

辰夫「父さん政界なんて出ないで、孫でも出来たら隠居してもらえませんか」
岩渕「俺が引退したら、お前もこんな贅沢してられないぞ」
辰夫「それなら働きますから」
守山から電話「墨の家? そんなところまで? これから行く」と怒りました。

岩渕も料亭に到着「ま、一杯いこう」
白井は神経質になり「話の切り出したも5年前と同じじゃないですか。古谷みたいに窓から飛び降りたりするものか。こうなったら何もかもぶちまけてやる」
岩渕は守山に「白井を11時に自宅へ連れて行ってくれ。2時間半もあれば手配できるだろう」
青白い顔になった白井を タクシーを降り、殺し屋が待っていました。
殺し屋「お前、白井かい? 間違えねえな」
銃を向けましたが、車が来たので、帰って行きました。
西「乗りたまえ」
後部座席に和田が乗っていました。
3人は庁舎7階にある管理課に。
西「ここで死んでもらう。5年前、ここで飛び降りたのは俺の親父だ。俺はこの古谷の息子だ。西幸一と戸籍の交換をしたんだよ。俺は5年間親父の復讐だけを考えていた。法律はお前たちを裁くことは出来なかった。俺がこの手で捌いてやる。ウエディングケーキを仕込んだのも俺だ。あの時の狼狽ぶりで貴様らの悪事がわかった。さあここから飛び降りて首を折ってもらう。これは劇薬を入れた酒だ。どっちを選ぶ?」

白井は精神病院へ担ぎ込まれました。
守山が岩渕に報告「しきりに古谷に謝っていたんです」
守山は勘づきました「古谷の身内の仕業なのではないでしょうか」

NIモータースで、白井の病院沙汰の騒ぎがまったく新聞に載っていないのを見て西は「甘いな俺は。どうして白井を殺してしまわなかったんだろう。俺はまだ憎しみが足りん」
和田が西を批判「あなたはどこか間違っている。どこか無理がある。全然関係ない人・佳子さんまで迷惑をかけて」
板倉「いけねえと思ったら出直しゃいいさ」

守山が、古谷に子どもがいなかったか調べ始めました。
守山の自宅に線香をあげに行き「ほかに身内の方はおらんのですか」
古谷の妻「よそで産ませた子どもがいるんですよ」
守山「女の人と息子さんはどこへ」
古谷の妻「わからないんですよね。でも、なんとかその子を探し出して欲しいんです。板倉、たしか板倉です」
守山「せめて、写真か何かありませんか」
古谷の妻「古谷の葬式の時の写真なんです」
電柱の陰から寂しそうに見つめていた青年が写真に写っていました。
それを見て、守山は目をひんむきました。

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辰夫「父さん、西の帰りが遅い。一体何をやらせている?」
岩渕は身に覚えがありませんでした。
守山が岩渕のところへやって来ました。
辰夫は盗み聞きしました。
報告を聞いて岩渕は「西は古谷の息子だと言うのか?」
守山「古谷の息子が復讐のために、お嬢さんへ」
西が戻った時に、辰夫は銃を向けました「こいつは復讐の道具にしやがった」
西は逃げ出しました。

翌朝、大竜建設の波多野社長と金子専務は「なんだってこんな間抜けな縁組を」
岩渕に西から電話。
「守山はあずかる。和田も生きている」

空き地にある軍需工場の跡地に、西と板倉はアジトを構えました。
守山を監禁しました。
西「1500万をどこに隠した?」
西は板倉に「俺は記者会見して、自首する」
西と板倉は、戦後間もなく焼け野原から出て来て、ブローカーとして、お金を稼ぎました。

守山「俺は死んでも言わんぞ」と言ってましたが、飢えに負けました。
埋めた場所は言ったが、預金通帳のあり方は吐きませんでした。
和田がいなくなったと思ったら、佳子を連れて来ていました。
板倉は、和田を激しく非難しました。
「尾行はされなかっただろうな」
「もちろん」
守山は扉の内側から囁き「白井の後釜に君を推薦する。君を課長にする」
和田は石を扉に叩きつけました。

佳子「和田さんから、全て聞きました。私、とっても幸せです。でもあなた、お父さんを・・・。ねえ、お父さんはほんとそんなに悪い人なの? 本当なのね。私にはとってもいいお父さんなのに」
2人は激しくキスしました。
佳子「お父さんを許してくださる? 和田さんがそう言えって言ったの。あなたのお父さんのことを思ったら、そんなことは出来ないわよね。でも私には父が憎めない。ねえどうすればいいの」
西「皮肉に出来ているな、世の中は」

西は、父である古谷の最後の話をしました。
「どこでどうやって調べたんだが、俺のアパートを訪ねて来たんだ。俺は邪険にしたよ。翌日自殺したんです。書留が届いたんです。僕の名義の通帳で150万。おそらく綺麗な金じゃない」
佳子「私から、父に罪を認めさせます」
西「あの人にそれを望んでも、それは無理だ。償いをさせたいのなら俺に任せてくれ」

岩渕が電話「薬品をお届けいただきまして。分量まで買いてあり・・・」
佳子が帰って来ました。
岩渕「西は、西はどこにおるんだ。お前は西と会って来たんじゃないのか。もっと早く腹を決めるべきだった。辰夫が西を殺しに行った。こうしてはおれん」
佳子「本当は私、西に会って来たんです。私、一緒に行きます」
岩渕「これでも飲んで。ぶどう酒だ」
岩渕は、佳子に睡眠薬入りの酒を飲ませ「西はどこにいるんだ?」
佳子「武蔵原の軍需工場の跡」

守山が食事しています。
通帳はむらきという旅館の貴重品袋に入れてあると喋ったようです。
板倉が取りに行くと行って出かけました。

邸宅に、狩りに出かけていた辰夫が帰ってきました。
「兄さん、西を撃ったの?」
辰夫がわからないでいると、佳子「お父さん、なんだってあんな嘘を・・・」
辰夫は工場跡地に車を飛ばしました。
地下に降りてみると、板倉が泣いていました。
板倉は佳子に「あなたですね。西がここにいることを話したのは。おかげで西は殺されましたよ。これでまた日本中が騙されるんだ。スクラップにされた車の中に西はいたんだ。腕にアルコールを注射されたんだ。酔っ払い運転、西野生祈願も必死の努力も破廉恥な汚名を着せられて葬られるんだ」
聞いた佳子は失神。
板倉「殺された自動車は俺の車だ。俺の名義になっているんだ。この俺には何も出来ない。和田さんも今はもうどこにもいない。何も言えない。もうどうしようもないんだ。これでいいのか」

岩淵は記者に「申し分のない秘書を、しかも、娘の婿を失って呆然自失--」とつぶやきました。
記者「西が予定していた記者会見は?」
岩渕「それは私が言いつけたんですよ。日を改めて」
岩渕は部屋に戻り、(大竜建設に)電話しかかり、切りました。
辰夫、佳子がいて「あなたは西田だけでなく佳子まで殺したんです。あなたの娘じゃない、俺ももうあなたの息子じゃない、それを言いに来た」
岩渕に折り返し電話「これでなにもかも。大変ご心配をおかけしました。つきましては私の一身上のことでございますが、この際公団のためにも身を引いた方が。外遊? はい、私もそのように考えております。身の振り方に関しましては、何ともよろしくご配慮を。おやすみなさいませ。は? こりゃどうも、昨晩は一睡もしなかったもので、昼と夜を取り違えました。では、失礼します」



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あっけらかんとしたエンディングでした。
こんなエンディングだったのかと、勉強になりました。
予習なしに見たので、披露宴のシーンから入り、物語の流れがつかめずに正直、焦りました。
巨悪の上部は捕まらず、捕まった部下が自ら死を選んで、どんどん「証拠」が葬り去られるという恐怖。
今回のダークヒーローも、妻を愛したために思わぬ運命になってしまいました。
映画公開から60年以上たちますが、日本に限らず、世界様々な国で、今もこのような汚職が行われているのでしょう。


黒澤監督作品『影武者』記事はこちら(2022年4月13日)
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