◆ガイアの夜明け「ニッポン半導体・復活の道」 | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

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▼写真AC:ラッキーエースさん提供のフリー素材



2022年11月11日、新会社ラピダスの誕生。
ソニー、トヨタ自動車、デンソー、キオクシア、NTT、NEC、ソフトバンク、三菱UFJ銀行など、日本国内大手企業8社が出資し、半導体の専門家集団が設立した半導体新会社。
彼らは手を組むよう動いたのは経済産業省。
成功のカギを握るのは、因縁の相手:アメリカとの協力。

東京大学大学院工学系研究科・黒田忠広教授の解説
半導体はパソコン、車、家電製品、電気を使う製品に全て半導体が使われている。
1枚の大きなウエハー(半導体基板の材料)そこから約1000個約1センチぐらいのチップが取れる。
小さいチップの中に数百億個のスイッチが集積されている。
半導体の回路は、線の幅が細ければ細いほど高性能になる。
超最先端の線の幅は2ナノ(ナノ=10億分の1)メートルの開発。
米国・台湾・韓国のメーカーが開発にしのぎを削っている。
次世代半導体の使い道は、自動運転を例にとると、センサーが周りの状況、モーターの回転数、道路の状態などを検出して(半導体デバイスが)高度な計算を繰り返すと、どうすれば経済的にエネルギーを使わず短い時間で目的地に行けるか、安全に運転できるかを計算して、モーターの速度やハンドルの切り方を決める。
このように、次世代半導体が私たちの生活をより豊かにしてくれる。

2022年5月23日に開かれた日米首脳会談。
ここで決まったことは、次世代半導体開発を確認。
日米のタスクフォース(作業チーム)を設置すること。
今、世界はスマホなどに使う半導体を、台湾のTSMCに依存している。
世界の先端半導体の約6割が、TSMC製。
今後中国が、台湾の半導体にも手をかけるのか?
日本とアメリカはともに、半導体の確保に迫られていたのである。

商務情報政策局が、半導体政策を所管する部署。
日米首脳会談を経て、特命チームが編成された。
そのリーダーが、金指壽課長である。
6日後にアメリカで、極秘の半導体交渉が控えていた。

1980年代は日本の半導体の生産で独占していた。
そこでアメリカが、日米半導体協定を仕掛けてきた。
これにより、日本は海外メーカーから20%の半導体を輸入するように要求された。
50%を占めていた日本の半導体シェアは、2019年には10.0%にまで落ち込んでしまっていた。

10月10日 ニューヨーク
金指課長と日米交渉に加わる主要メンバーが顔をそろえた。
日本の半導体産業を支える実力者たち。
中でも中心は、新会社ラピダスの会長:東哲郎さん。
半導体装置・東京エレクトロンの前社長で、売上高2兆円超に成長させた業界の重鎮である。
翌日からの交渉に向けた戦略会議が、夜遅くまで続けられた。

政府代表が最初に向かった先は、マンハッタンから車で2時間のIBMの研究開発拠点。
IBMは、超微細の2ナノメートルの半導体の開発に成功している。
日本は、家電などに使う40ナノ台の半導体しか作れないとされ、世界から10年以上遅れていると指摘されている。
日本が巻き返しを図るには、IBMが持つ先端技術が不可欠である。

この交渉には伏線があった。
2019年、IBMジョン・ケリー氏から最先端2ナノメートルの半導体を日本に製造委託できないか相談があったと言う。
東氏としては「なんとか実現したい」
その後東さんは、経済産業省と交渉を重ね、この日を迎えることができた。
この日の面談では、(開発協力の)具体的なスケジュールを議論した。
IBMが日本に最先端技術の提供するということで大筋合意した。

次なる舞台は経済の中心地から、政治の中心地へ。
10月12日首都ワシントン。
日本にとって、もう一つ大きな正念場が待っていた。
経産省・商務情報政策局野原諭局長も出席した。
交渉相手は、アメリカ政府。
バイデン大統領は、半導体を重要な戦略物質だと位置付けて、特に先端半導体は中国に輸出規制するなど、神経を尖らせている。
IBMからの先端技術からの提供にめどを付けたとはいえ、アメリカ政府からの許可がなければ前に進めない。
その交渉の主戦場が、アメリカ商務省。
東さんのカバンには、新会社ラピダスの体制案があり、アメリカ側に初めて披露される。
さらに、NTTの澤田純会長、NECの遠藤信博元会長の姿も。
さらに半導体企業の幹部たちが交渉のメンバーに加わった。

そんな一行を待ち受けているのは、アメリカ産業政策のトップ:商務省ジーナ・レモンド長官と、商務省の半導体政策のメンバー、NSC(国家安全保障会議)のメンバー。
日本の政府代表団は、ラピダスなど新しい半導体開発体制を説明し、協力をもとめた。
「半導体は台湾依存という問題点がある、我が国にとって、日本は重要なパートナーです。私は日本の新体制に強くコミットしていきます」
レモンド長官は、日本を支援し、"補完的な連携”を約束した。
さらに「この件は(当時の)萩生田経産大臣にお願いしました。極めて重視しています」
5月に萩生田氏はレモンド長官と会談、「半導体協力基本原則」に合意していた。
その席で、レモンド長官から何をお願いされたのか?
「日本側もアメリカ側に民間を含めて投資をしていこうと、アメリカ側も日本側の企業や機関に対して人を派遣したり、投資をしていこうと」
レモンド長官とは?
「品のいい奥さまだけど、タフネゴシエーター。本当に厳しい人。譲る代わりにこっちをちょうだいねと。非常に場を読みながら巧みに交渉をしてくる人」
日本はこの交渉を機に、半導体開発への投資を加速する。 
結果、次世代半導体開発などに第二次補正予算(2022年度)として、約1.3兆円を投資することになった。
あの時に政府の頑張りが今の経済・社会をつくったと、そう遠くなく皆さんに体感してもらえる。

補完的な連携とは、アメリカの強み:半導体の設計・開発力と、日本の強み:素材・製造装置を互いに補っていこうというもの。

NTTは、光を使った次世代通信技術「IOWN」の開発を進めている。
消費電力を現在の100分の1以下に抑える画期的技術。
これには、高性能な次世代半導体が欠かせない。
レモンド長官は、商務省スタッフをNTTに派遣し、次世代通信の共同開発を持ちかけてきた。
先を見据えた駆け引きが、早くも活発化している。

今後数兆円規模になる、次世代半導体開発の予算が付き、私たちの税金が投入される。
かつて日本の半導体は世界を席巻した。
これまで何度も政府が旗振り役となり、立て直しが行われ、失敗に終わったが?
金指課長は「過去の反省を踏まえて勝負していくという道を選ぶ」と語った。

10月14日朝
代表団はサンフランシスコに移動した。
東さんたちが向かったのは、シリコンバレーにあるGoogle本社。
そして半導体大手のインテルだった。
早速新会社の半導体をアピールすることになった。
東さんは今でも「レジェンド」と呼ばれている。
73歳となる東さんは交渉役のリーダーとして、5日間における日程を終えた。
ラピダスの成功には、並々ならぬ決意を胸に秘めていた。

これからの開発は競争でなくて、共生することが大事だと言われている。
もはや1社だけで競争する時代ではなく、連携を組んでともに生きていく、ともに進化していくというのが、極めて重要になる。

社長の小池淳義さん。
ラピダスとは「急速な」という意味。
2000年トレセンティテクノロジーズは、海外企業からの依頼が伸び悩んだ。
親会社が独立を認めなかったため、日立グルーブとの取引を優先させなければならなかった。
2005年には、IT不況の煽りも受け、他社に吸収合併されて形で消滅してしまった。

過去の教訓から何を学び、ラピダスではどんな未来を描くのだろうか。

11月、ニューヨーク
小池社長がたった一人でやって来た。
IBMと12月に「2ナノ半導体」のパートナーシップ締結。
いよいよ量産へと動き出す。
かつての敗北を乗り越え、日本の半導体は再び歩みを進めることになった。
帰国して、ともに働いていた仲間に声をかけた。
ラピダスのもとに、再び日本の英知が結集する。
今回を逃せば、日本の先端半導体産業は“次はない”という意識も官民で共有されている。成果が問われる。



「MLBの凄さをデータ化する」の記事はこちら(2016年7月10日)
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http://ameblo.mom/miyacar/entry-12179078352.html

では、明日。