
第7話 敵か、あるいは
平清盛は、石橋山の戦いについて、後白河法皇に報告した。
「あっけない最期でございましたなあ」
この後に、宗盛から頼朝が安房に生き逃れたことを聞き「なぜそれを最初に言わぬ。必ず殺せ、必ず首をとれ」と命じた。
和田義盛は、義時とともに上総介が味方に付いてくれるようにお願いに来た。
「どうか我らの軍政に加わっていただけませんか」
上総広常は「気に入らねえな。雑魚どもじゃ、話にならねえな。素直な男は損得で動くんだ」
さらに「さっきまで梶原景時も来ていた。俺はまだどっちに付くか決めていねえ。この戦、俺がついた方が勝ちだ。双方で話合ってもらおうか」と言って襖を開けると、隣の部屋に梶原景時。
広常「得は何かって、聞いてるんだよ」
梶原「お望みの官職に。例えば左衛門厨(さえもんのじょう)に取り立てていただくこともできます」
清盛の権威をちらつかせた。
広常「悪かねえなあ」
対する義時は「はっきり申し上げて得はないかもしれません。しかし、これだけはわかっていただきたい。坂東武者のために立ち上がったのです。我らのための坂東武者の世を作るのです。力を貸していただきたい」
梶原「魂胆が見えましたな」
広常「頼朝はお飾りなのか。利用する値打ちのある男なのか」
義時「はい、佐殿は天に守られています。現に、命を何度も救われています。その運の強さに引かれて、多くの者が集まっています。担ぐにいたる人物です」
広常「お互いの言い分はわかった。ゆっくり考える」
館を出るところ、義時は馬に乗っていた梶原を見かけて声をかけた。
義時「石橋山では(佐殿を見逃してくれて)ありがとうございました。伺ってもよろしいですか。なぜ助けたのでしょうか」
梶原「かのお人が天に守られていると言われたが、わしも同じことを感じた。殺したら罰が下る・・・。答えになっておるかな」
義時「はい。佐殿の元に来ませんか。あ、ご無礼いたしました」
梶原「刀は斬り手によって名刀にもなまくらにもなる。決めるは斬りての腕次第、御免」
和田にはこの意味がわからなかった。
和田と義時は、帰らずに近くに泊まった。
義時「上総広常の軍政は2万とも言われておる、後はどうすれはいいか」
和田「大事なのは心だろ」片方だけ眉毛を剃った。
翌日2人は門前払いにあった。
千葉は広常に、頼朝に就くことを伝えた。
広常「俺はしばらく様子を見させてもらう」
頼朝は北上を始めた。
大庭は「都から追討軍が来る前に、我らの手で頼朝を打ち果たす。そうだ、長狭常伴の所領のそばじゃ、夜討ちをかけるように伝えよ」
八重は伊東祐親のところに来た。
「千鶴のために大層立派なお墓をありがとうございました。どうやってこの世を去ったのか知りとうございます。溺れたと言うのはまことでしょうか。父上があやめたのですか」
祐親「私ではない」八重と頼朝の子だから生かせなかった。
八重「二度とこの方を、父とは呼びません」
祐親は家人に「閉じ込めておけ」
仁田が政子に頼朝からの手紙を持って来た。
政子は「仏門に入ろうと思っていたのですよ。予定が台無しだわ」と強がりを言って、うれし泣き。
りくが肩に手を当て「お祈りした甲斐がありましたね」
しばらくして、政子は「良かった」
仁田は途中で会ったと言う頼朝の弟・醍醐禅師を連れて来た。
数人の僧兵がなだれ込んで来た。
「伊東に差し出す」
醍醐「私が風を起こす。その隙に逃げられよ」と言って、決めポーズをしたが「今日は難しい」
頼朝はしびれを切らしていた。
「上総があてにならん。甲斐に行って参れ」時政を甲斐に行かせた。
頼朝は、漁師の娘の亀(江口のりこ)を気に入った
広常は義時に「しつこさが裏目に出ることもある。俺は嫌いじゃないけどな。頼朝を担いで坂東武者の世を取り戻す、悪くはねえ。だけどもそれだけじゃ、腰を上げるわけにはいかねえんだ」
義時「最初はイヤイヤだったんです。でも、こんなに面白いことはねえと思います。ヤツらを西に追いやりましょう」
広常「愉快でも囚われて首をはねられたらおしまいなんだ。必ず勝てるって誓えるか」
義時「はい、勝てます」
広常「言い切ったな」
義時「ご自分でおっしゃったではないですか。あなたが入れば必ず勝てると」
広常「長狭が頼朝の宿を襲う」
義時が立ち上がったら「お前はここにいろ。様子を見るんだよ。頼朝は天に守られている、お前はそう言ったよな。だったら今度も助かるはずだよな」
亀が頼朝の部屋に入った。
側近の安達盛長「お逃げください。この女の夫(権三)が乗り込んできます」
頼朝は亀を見て「人妻だったのか」
その後、長狭常伴がやって来て、取っ組み合いになった。
頼朝は隠れて見ていた。
三浦義村が出て来て「私は敵の大将を討ち取って参ります」
亀は「ついでにうちの人も討ち取って」
翌朝、広常と義朝のところに報告「(頼朝は)逃げ延びてございます」
頼朝は千葉を抱いて「わしはこれより、そなたを父と思うぞ」
義時が「上総介殿が参陣いたします」と言って入って来た。
頼朝「よくやった小四郎」
しかし、広常は日向ぼっこ。「頼朝は太刀を突きつけられているのさ。喉元にさ」
ついに初対面したが、頼朝は「帰れ。遅い。無礼にも程がある。何万の大軍も敵に回れはこれほど恐ろしいものはない。だからどうした。礼儀を知らぬものとは、草創の志を同じゅうできん!笑わせるな!さっさと帰れ」
一触即発になるかと思ったが、広常は姿勢を正し頭を下げて「遅参をしたこと誠に申し訳ござらぬ。お詫び申し上げる。お許しくだされ。身命を賭して、兵衛佐殿に仕える所存」
頼朝は「よかろう。わしに力を貸してくれ、共に平家を討ち果たそう」
帰る広常に義時が声をかけた。
広常「頼朝殿に、よくぞ申したと伝えてくれ。棟梁の器でないと知ったら、その場で首を取って平家に差し出すつもりであった。なかなかの男よのう。これで平家も終わったぞ」
その頃、源義経(菅田将暉)は奥州を後にし、武蔵坊などを連れていた。
前回の「鎌倉殿の13人」の記事はこちら(2022年2月20日)
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では、明日。