毎年正月二日は婚家の親戚が本家に当たる伯父宅に集まって新年会をする。

私も夫と結婚して以来、新年会にはなるべく参加して伯母を手伝うようにしてきたがそもそも私は人口密度が高く喧しい酒席というものが苦手だ。

タラバガニと、伯母のお手製茶碗蒸しが美味しいから頑張ってきたが、

婚家には愛煙家が多く喫煙率が非常に高いときていて、家中が白く煙る。目もかすむし、舌も鼻も痺れてくるなかで台所に立つのはかなりきつい。

風邪気味で参加すると耐え切れない。

昨年、本年と二年続けて風邪気味なもので、新年会には夫と息子の二人で出かけてもらい、私は自宅で留守番をしている。

愛息も煙草は嫌いだが、愛息と同い年の又従兄弟がいて、その子と遊ぶのをたいへん楽しみにしていて行きたがる。

さて、男二人が出かけた15時ごろは、微熱が出て動くのがしんどかったが、風邪薬を飲んでひと眠りしたら、ずいぶんらくになった。

京都テレビで伊藤若冲の番組を放送していたので、ゆっくり静かにだれにも邪魔されず鑑賞。

番組が終わって18時過ぎ、食欲も出てきたので、夜は冷蔵庫にあるものでひとり気ままにすきやきをした。

まずはひらたけから。

味付けは体が温まるように味噌仕立てで。

八丁味噌、本みりん、酒でシンプルにすき煮にする。



生卵をつけて食べる。ひらたけは濃い味付けをしても、ひらたけ独特の風味を損なう事がない。噛みごたえもよく、すきやきにするのにうってつけだ。

ひらたけを終えたら、次は鴨肉。

年越しそばを鴨南蛮にするつもりで買ってあった冷凍鴨肉を電子レンジで解凍する。

大晦日当日、風邪の影響で肉っ気が欲しくなくなって、たぬき(関西ではうどんなら「きつね」、そばなら「たぬき」と呼ぶ)に変更したもので鴨肉が残ってしまっていた。



ひらたけのあとに残った煮汁でそのまま鴨肉をすき煮にする。

旨い。

鴨の脂がかなりな量で鍋に浮いたので、おたまで表層の脂をすくい取り、次はこれまた鴨南蛮に入れようと買ってあった上州ねぎを煮付ける。

一般的な白葱よりも太く甘みがあるねぎだ。

甘みがしっかり出るように、くったりするまで煮ると、味噌がずいぶん煮詰まった。

これも残りの生卵を絡めて食べる。風邪の時に食べるねぎは体がよろこぶ感じがして余計に旨い。




〆は、お椀にわずかに残った汁と、鍋に煮詰まった味噌でたまごかけごはん。白ごはんも常に一膳ぶんずつの冷凍ストックを作ってある。



冷凍ストックを使ったあり合わせだけれども、だれにも気を遣わず、完全マイペースで、単品ずつ、食べたい順序で、食べたい量を、食べたい味付けで、食べたい温度でいただけば、まことに贅沢なすきやきタイムを過ごせた。



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