宮沢賢治は今でこそ有名だが、
蠍座の男で、

生きているうちは無名だった。
自ら出版社に作品を持ちこんでも、
誰にも理解もされず、
相手にもされず、
とても宗教色が強い、
とらえどころのない奇妙な作風で、
無名のままこの世を去った。
今でこそスピリチュアルブームで、
もてはやされているが、
死んだ本人は知らぬ存ぜぬだ。
彼が云わんとしていたのは、
「本当のさいわい」だ。
今言われている、
「成功者」と「成幸者」の違いだ。
人に認められ、
役に立つことだけが幸せではない。
それが本人の意思とは裏腹であったら、
真の「成幸者」にはなれない。
「銀河鉄道の夜」の中で、
人々はそれぞれの降りたい駅で降りる。
ジョパンニとカンパネルラは親友だったが、
信仰する神が違ったし、
降りる駅が違った。
ジョパンニとカンパネルラのモデルは、
賢治自身とその親友だったそうだ。
賢治は親友に法華経を勧めていたし、
意外にも平和主義者ではなく、
戦争にも賛成していた。
「人口は減らさなければならない」と、
自然や動物の素晴らしさと人間の愚かさを描いた作品が多い。
賢治は「成功者」ではなかったが、
「成幸者」であった。
他人に迎合せず、
自分の生きざまを貫いて孤独に死んだ。
法華経ではなく、
親友を取っていたらどうなっていただろう?
いや、やはりわかりあえない人間と一緒にいるほうが孤独だろうな。
きっと、
誰にも理解されず、
陽の目を見なくても、
自分を失うより、
自分らしくいられるほうを選んだ。
彼は幸せだったんだ。
私の好きなバンドは売れないバンドばかりだ。
何故か売れないバンドに惹かれる。
(たまにゴールデンボンバーのように、
予想外に売れてしまうこともある)
ゴールデンボンバーのライブに初めて行った帰り道に、
フライヤーとDVDを配ってるバンドマンが居た。
まだボンバーが紅白に出る前で、
初めて城ホールが埋まって、
うちの娘がライブに感動して泣きながら歩いていたら、
「泣かないで」
とティッシュを渡された。
それがアンリポリチーノのボーカル、
シンディだった。
家に帰ってDVDを見て、
すぐにハマった。
この世の果てみたいな、
場末の水商売みたいな、
すえて退廃した昔の外タレみたいな匂いがした。
エモい…!
バブルの頃に流行ったようなメロウなユーロービートに、
キラキラしたエレクトリックな曲に、
ニューミュージック的な、
稲垣潤一みたいなハスキーボイスで、
さらっと唄うこともあれば、
血反吐吐くみたいにシャウトしてて、
彼の書く歌詞がまた刺さる刺さる。
ボンバーの後輩のギルドのライブに行って、
O.A.出ていた彼にサインをもらった。
「名前は?」と聞かれて、
「◯◯のママです」
と娘の名前を言ったら、
「じゃあ、ひーママね」と言われた。
次のワンマンのチケットを買った。
いきなり最前列だった。
人もまばらで、
ノリも振り付けもわからず、
幕があがったらそんなことはどうでもよくなった。
スナックのママみたいな、
ハデバデでケバケバなボーカルがそこに居た。
DEAD OR ALIVEのYou spin me roundをカバーしていて、
「バブルを知ってる私でも、
若い子に混じってここに居てもいいんだ」
と許可をもらった気がした。
あとで、
ブログで「1970年代が好き」
「マドンナに憧れている」と知った。
「お母さんがXJAPANのYOSHIKIさんのファンで、
YOSHIKIさんになりたいと思った」とMCでも言っていた。
蠍座の男で、
私も蠍座で、
「さそり座の女」もカバーしてて、
チャラい見た目なのに、
一途でひたむきで、
「初恋は学校の女の先生」
とか熱く語っていて、
ますます「ここに居てもいいんだ」
「好きになってもいいんだ」
と惹かれて、
ライブや握手会に通いつめた。
彼はその言葉どおり、
ボーカルでありながら、
YOSHIKIのようにピアノを弾き、
ドラムを叩き、
アコースティックギターを弾きながら唄うこともあった。
なんでこんな才能のある人が、
こんな客の入らない、
音の悪いステージでやってるの?
と思った。
(実は他にも才能があるのに、
小さなボロい箱でやってるバンドはいっぱい居て、私はそういうバンドばかり観に行った)
握手会では、
ボーカルのファンと一目でわかるように、
彼の服装や髪色、
化粧やアクセサリーを真似た。
彼と同じロングピアスをつけて行って、
「いつも素敵な歌詞や声に癒されてます」
と私が言うと、
間髪入れずに、
「ねぇ、そのピアス似合ってる」
と褒めてくれたり、
自分が褒められることより、
自分のファンを褒めようとするのは、
「僕のファンは僕のヒーロー」
と言ってしまうYOSHIKIと同じ考えの人だと思った。
カリスマホストみたいだなぁと思った。
しかもホストクラブより安くて、
こんなに楽しめていいんだろうかと。
阿倍野キューズモールの中にある、
ロックタウンというライブハウスの前で、
時間を潰していたら、
いきなり娘が、
「シンディ」と言った。
顔を上げたらシンディが目の前に立ってた。
「シンディ!?」
思わず叫んで立ち上がったものの、
何も話せず笑って手を振るのが精一杯だった。
「話さなくていいの?」って顔で、
彼は楽屋に消えた。
次の日のブログで、
シンディの髪型が変わっていた。
「ヘアメイクさんに頼んでやってもらったけど、どう?似合ってる?」って。
なんか昨日の私のヅカっぽいオールバックに似ている、
「タカラヅカみたいな」とタイトルに書いてあった。
シンディの真似をしている、
私の真似をシンディがしてくれた!
と勝手に思い込んで幸せに浸った。
でもその後、
メンバーの不祥事で、
ひとり抜けふたり抜け、
バンドはボロボロになっていった。
https://youtu.be/R2QBhH-OSQg
見返りSAKURA/アンリポリチーノ
「見返りのない愛でいい、そこにいるだけで」
「何も何も望まないから」
「9年やってきて年取っただけか」と声を荒げるときもあったけど、
「絶対カッコよくなって戻ってくるから」
(その言葉どおり今は「極東ロマンス」というバンドで活躍中です)
でも、
アンリに夢中になってた間は、
名前も年齢も時間も忘れて、
辛いことも忘れられた。
日々頭の中は、
アンリの曲とシンディで埋め尽くされて幸せだった。
シンディの格好をして、
ライブに行けばシンディに会える、
好きな人になって好きな人に会う、
それだけが生き甲斐だった時もあった。
とてもとても大好きでした✨
ずっと、愛してます☆
27日(月)から出演します↓
















